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えんおうシリーズ最終戦 ―2014年02月09日―

第一試合:桐谷かすみ VS 奥山咲恵


試合内容は標準に収まるものの、無事にシリーズ最終戦を向えた奥山は、桐谷と対戦。
基本通りのレスリングで挑む奥山へ合わせたのか、飛び技だけではない所を見せたかったのか、桐谷側はじっくりと攻めてゆく。派手な動きと言えるのは、二連続のドロップキックのみ。
最後は、フィッシャーマンズ・スープレックスでフォールを奪った。

○桐谷かすみ(06分35秒 フィッシャーマンズ・スープレックス)奥山咲恵×

第二試合:葉月沙弥子 VS 三枝宮


奥山と同じく、初のシリーズを乗り切った三枝。デビュー前の期待には応えられていないとの批判はあるが、この日は、得意とするローリング・ソバットを何発も決めていった。
コーナーポストから、ボディアタックを敢行するなど、先輩である葉月に対し、優勢で試合を進める。

だが、新人相手に負けられない葉月は、背後から急襲のスリーパー・ホールドで、三枝の動きを止める。
立った状態のまま、三枝は反撃できず、そのまま失神。レフリーが試合を止めた。
攻めきった三枝だが、最後の最後で、先輩の壁に遮られた試合と言えよう。

○葉月沙弥子(08分18秒 スリーパー・ホールド)三枝宮×

第三試合:犀川あやめ&若木真衣 VS 乙瀬深雪&山吹響子


タッグチームとして、トップクラスの実力を誇る、乙瀬と山吹ペア。
序盤から、山吹による、「レスリング・クリニック」ともいえる展開が繰り広げられた。
犀川と若木を、グラウンドで完全に支配する。
一時は、山吹単独で、犀川と若木に勝てるのではと、錯覚させる程に圧倒していた。


しかし、犀川と若木も、このまま大人しく負ける訳にはいかないと、がむしゃらに打撃で反撃。
中盤以降は、投げ技やコンビネーション攻撃で、逆転し始める。
若木の水車落としで、試合は決まったものと見ていい。
直前まで、犀川のハイキックを受けた乙瀬は、無防備な状態で、マットへ叩きつけられる。
続けざま、若木が背後を取り、ジャーマン・スープレックス。
乙瀬は、これを返せず、まさかのフォール負け。
前回の興行で失態を見せた若木が、先輩越えで復活の狼煙を上げた。

犀川あやめ&○若木真衣(14分47秒 ジャーマン・スープレックス)乙瀬深雪×&山吹響子

第四試合:ザビーネ・クライバー VS 白浜樹里


師弟対決となる、ザビーネと白浜は、互いの波長があったかの如く、グラウンドでレスリング勝負を競った。
常に背後を取り合う展開を見せ、相手を転がすまでには行かない。ハイレベルな攻防に、客席から拍手も。
アマレスのルールならば、ザビーネが2ポイントのリードといった所だ。

白浜はパワー殺法に切り替え、ザビーネの牙城を崩しにかかる。
隙あらば、投げられ、関節を決めに来るザビーネに苦戦しながらも、遂に抱え上げる事に成功。
バックフリップで、大きなダメージを与えた。

動きの鈍くなったザビーネに対し、白浜は休む事なく、再びグラウンドの展開に挑んだ。
三角固めの体勢に入った瞬間、観客は大きな歓声を上げたが、暴れるザビーネを、なかなか捕えられない。
グラウンドの攻防で、こうした慌てる姿を、ザビーネが見せるのは、初めての事だろう。
だが、逃げ出した訳ではない所が、ザビーネの奥深さだった。

白浜の脚元へ移動したザビーネは、すぐさま体勢を切り返し、相手の足首を抱え込む。
そこから一気にねじる、アンクルホールド。
ロープへ逃げようとした白浜だが、近づく事すらできず、無念のタップアウト。
試合後、弟子の健闘を称えたザビーネは、強く白浜を抱きしめた。

○ザビーネ・クライバー(13分29秒 アンクル・ホールド)白浜樹里×

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