花ぐはしシリーズ最終戦 ―2013年04月27日(※2013年04月29日、録画放送)―
本日で、レフリーの寺山キャロリンが引退する事を、あらためて報告するとともに、新レフリーの紹介が行われた。
「彼女は、双葉芽留子というんだ。プロレス団体をあちこち受けて、駄目だったんだが、プロレス業界に関わりたいからと、ウチでレフリーをやってもらう事になった。応援してくれ」
双葉は、本日、前半の二試合を務める。
「寺山は、最高のレフリングで、今日の興行を締めくくってくれると思う。失敗したら、結婚も破棄してもらおうかな?」
第一試合:大石リナ VS 若木真衣
勢いのある所を、大石へも見せたかった若木だが、蹴りのタイミングを外され、ペースがつかめない。
大石は、自分のレスリングに持ち込み、終始優勢のまま、最後は回転首固めで、3カウントを奪った。
先シリーズ、デビューから大物ぶりを見せていた若木だが、今シリーズは終盤で失速してしまった。
○大石リナ(06分53秒 回転首固め)若木真衣×
第二試合:冬月弓 VS 山吹響子
白い水着で最終戦に臨んだ冬月。本人いわく、「白装束のつもり」との事らしいが、シューズまで白いものを、とは考えなかった様だ。
しかし、攻撃がいずれも単発で終わってしまい、山吹にグラウンド勝負へ持ち込まれると、手も足も出ず。
スタミナを消費した冬月は、山吹の原爆固めを喰らうと、全てをあきらめた様に、そのままフォールされた。
×冬月弓(10分14秒 ジャーマン・スープレックス)山吹響子○
第三試合:桐谷かすみ&葉月沙弥子 VS 犀川あやめ&乙瀬深雪
試合前に、CEOが直々に説明をする。
「ギリギリまで話し合ったのだが、桐谷には、この試合を休んでもらう事にした。今日だけではなく、彼女には、もっと試合をしてもらわなければならないからだ。桐谷を楽しみにしていた皆には、本当に申し訳なく思う」
客席から、ブーイングが起こり、CEOは頭を下げて、謝罪の意思を示す。
「だが、試合そのものは決行する! 代わりに、彼女が葉月のパートナーだ。来てくれ!」
現れたのは、現在、サイクルサーカスと単発契約を結んでいる、ビッグ・ホルスタイン。
昨夜、来日してきたばかりだが、返事一つで出場をOKした。
大物が相手とはいえ、即席のタッグチームへ負ける訳にはいかない、犀川と乙瀬。
蹴りの連打で葉月を倒し、ビッグ・ホルスタインへも、果敢に挑んでゆく。
だが、ホルスタインは、逃げることなく蹴りを受け続けた。
ホルスタインは、ラリアットで乙瀬を吹き飛ばすと、そのまま覆いかぶさる。
葉月が、横回転袈裟切りチョップで、犀川をカットしている間に、最近は滅多に見せない、バストスリーパーを決めた。
乙瀬は、たまらず、ギブアップ。ホルスタインとの実力差を浮き彫りにする一戦となってしまった。
○ビッグ・ホルスタイン&葉月沙弥子(14分46秒 バストスリーパー)犀川あやめ&乙瀬深雪×
第四試合(メイン):松田琉菜 VS 雨宮佑香
この試合が、最後のレフリングとなる寺山キャロリン。
雨宮は、前回のシングル対決と同じ様に、間合いを取る。しかし、松田も同じ罠には掛からないとばかりに、蹴りをけん制気味に出す程度。
互いに、相手の様子を見ながら、リング内をぐるぐると回る展開となった。
不用意に雨宮が、タックルへ入った瞬間だった。
松田の右フックが、カウンターで直撃。前のめりに雨宮はダウンした。
「カウントを数えろ!」
とアピールする松田だが、レフリーの寺山は、拳で殴る反則行為だと、カウントを拒否。
これには客席から、歓声が上がった。
それでも、雨宮が追い込められた事には、変わりない。
何とか立ち上がり、試合を再開したものの、松田はリバーススラムで持ち上げ、強くマットへ落とした。
絶望的な声が場内に響く中、雨宮は、カウント2.9で返す。
さらに松田の攻撃が続く中、雨宮が見せた技は、三日月蹴り。
これを全く予想していなかったらしく、松田はまともに、脇腹へ喰らってしまう。
前かがみになり、動きの止まった松田へ対し、雨宮は、スタナーを炸裂させる。
そこから押さえ込まれた松田は、抵抗したものの、跳ね返すまでの気力は残っていなかったのか、3カウントを許した。
試合後は、雨宮も立ち上がる事が出来ず、マットへ座り込んだまま、勝利を宣告された。
観客からは、歓声と戸惑いの混じる様子がうかがえたものの、御伽桟敷の流れを変える試合結果となったのは確かである。
×松田琉菜(17分35秒 片エビ固め)雨宮佑香○