花ぐはしシリーズ第二戦 ―2013年04月14日―
第一試合:乙瀬深雪 VS 葉月沙弥子
前回の大会で、三角絞めを繰り出した葉月だが、この日も新技を披露した。
コーナーへ飛び乗り、高く脚を上げ、ニールキック……かと思いきや、その体勢のまま側面で体当たり。
「右脚でアタックすると同時に、チョップも決める技」との事。
だが、乙瀬が付きあったのも、五分過ぎまで。
葉月が、横回転の袈裟切りチョップ、シナモンロールを繰り出そうとした瞬間、ミドルキックで迎撃。
あっさりと、3カウントを奪った。
○乙瀬深雪(06分08秒 片エビ固め)葉月沙弥子×
第二試合:雨宮佑香 VS 若木真衣
前シリーズで、雨宮と因縁めいた関係を持った若木。
雨宮は「気にもしていない」と歯牙にもかけない様子だったが、若木が試合序盤から勢いよく飛び出した。
蹴りを連発し、一方的に攻めたてると、何度も雨宮からダウンを奪う。
レフリーがダウンカウントを取り始めると、客席が騒ぎ始めた。
何とか立ち上がった雨宮だが、自分のペースには戻せず。
ローリングクラッチホールドの奇襲で、逆転の3カウントを奪ったものの、精彩を欠いた雨宮へ、まさかのブーイングが起こる。
大石戦の敗北から立ち直った所を見せたかった所だが、エースを自負する雨宮からすれば、屈辱的な試合となった。
○雨宮佑香(10分31秒 ローリングクラッチホールド)若木真衣×
第三試合:松田琉菜 VS 犀川あやめ
いわば「師弟コンビ」のシングル対決となった一戦だが、犀川にしてみれば、ここで先回りして松田に勝ち、雨宮との差を逆転しておきたい所。
序盤から、延髄斬りを繰り出すなど、普段とは違うスタイルで、松田を攻め立てた。
試合は一進一退の攻防を繰り返し、遂には15分を超えた。
犀川は、ダイビングヘッドバッドからのフォールで、3カウント寸前まで持ち込む。
「3つ入った」、とレフリーへ抗議するほど、この日の犀川は感情的にも激しかった。
窮地に陥った松田は、初披露のクロスフェイスロックを極め、犀川の動きを止める。
20分の時間切れまで、もう少しという所だったが、犀川は無念のギブアップ。
だが、その試合内容に、客席からは拍手が起こる。雨宮とは対照的な光景となった。
○松田琉菜(19分15秒 クロスフェイスロック)犀川あやめ×
第四試合(メイン):大石リナ&冬月弓 VS 桐谷かすみ&山吹響子
御伽桟敷残留へ黄信号がともった冬月は、大石とタッグを組み、メインへ出場。
大石を倒す為に参戦してきた冬月にしてみれば、本末転倒のカードとなったが、これで負ける訳にはいかない。
相手の腰部分に当たり、深いダメージは与えられなかったものの、三日月蹴りをいきなり繰り出す。
大石も、得意技とし始めたバックドロップを決めるなど、安定した試合運びで相手チームを圧倒する。
会場には、大石&冬月の勝利を確信する空気が流れ始めた。
大石と冬月は、コンビネーション技にも挑戦。しかし、これが逆転の呼び水となった。
「どんな技を使えばいいのか、ちょっと迷った」という冬月は、走りこんでの三日月蹴りで勝負に出る。
直前で桐谷が避け、三日月蹴りは大石を直撃した。
棒立ちの冬月へ、リング内へ入り込んだ山吹が、ランニング式の掌底アッパーを決める。
ダウンした冬月へ、すかさず桐谷がボディシザースの体勢から回転し、クラッチホールド。
掌底のダメージが残っていたのか、冬月は返せず、3カウントを奪われた。
大石リナ&×冬月弓(13分48秒 外道クラッチ)桐谷かすみ○&山吹響子