春さるシリーズ最終戦 ―2013年03月02日―
第一試合:山吹響子 VS 葉月沙弥子
昨日が卒業式だったという葉月は、制服姿で入場。
喝さいを浴びた後、その場で制服を脱ぎ、再び喝さいを浴びる。
一般マスコミが、三社ほど集う中、新コスチュームで、決意新たな姿を見せた。
高校での友人たちも、応援に駆け付けていたらしく、葉月は山吹相手に、変則的な動きで、積極的に攻めてゆく。
横回転しながら、袈裟切りチョップという、謎の技も繰り出したが、友人同士で考えた技、との事。
最後は、山吹の「卒業祝い」バックドロップで、フォール負け。
しかし、シリーズ最終戦で、ようやくプロレスラーとしての合格点を、もぎ取った一戦といえよう。
○山吹響子(8分07秒 片エビ固め)葉月沙弥子×
第二試合:犀川あやめ VS 乙瀬深雪 VS 若木真衣
3wayマッチながら、蹴りを得意とする三人だけに、一筋縄ではいかない展開となった。
互いに蹴りを用心しながら、誰かをフォールした時は、別の誰かがカットする為に、キックを浴びせてくる。
緊張感あふれる試合を動かしたのは、新人の若木。犀川と乙瀬が向き合った瞬間を狙って、犀川へ、ハイキックを決める。
これで、犀川は、まさかの失神。思わずレフリーが駆け寄った。
犀川のダウンで、会場がざわめく中、乙瀬はチャンスを逃さなかった。
一瞬、棒立ちになった若木へ、飛び膝蹴りを入れる。これに全く気付かなかったという若木は、意識朦朧。
すかさず乙瀬がフォールへ向かい、3カウントを奪取した。
試合には敗れたものの、犀川をKOせしめた若木の評価は、更に高まったといえる。
○乙瀬深雪(14分33秒 片エビ固め)若木真衣×
第三試合:冬月弓 VS 白浜樹里
前回は、新人時代の水着で、一からやり直すと言っていた冬月であったが、この日は、新しく用意していたという水着で、何故か試合に臨む。
最終戦も、前回の勢いを保ちたかった冬月だが、白浜のクラシカルな技と、パワーに押されまくる。
フロントキックを喰らい、息が完全に上がってしまった。
得意の三日月蹴りも不発。何とか、切り返しての押さえ込みで勝機をうかがうも、ペースをつかめないまま。
最後は、アルゼンチン・バックブリ―カーを決められ、スタミナの切れていた冬月は、ギブアップをするしかなかった。
一方的な敗北に、客席からは、名物となったブーイングが発生した。
×冬月弓(12分51秒 アルゼンチン・バックブリ―カー)白浜樹里○
第四試合(メイン):桐谷かすみ&大石リナ VS 雨宮佑香&松田琉菜
リング上で対面するのは久々となった、大石と松田だが、両者とも普段とは違う色の水着で登場。
CEOの提案によるもので、「春のシリーズらしく、紅白を意識した」とか。
試合が始まると、両者は激しく、ぶつかり合う。
松田のパンチに苦しめられる大石だったが、対策を練ってきたのか、カウンターで袈裟切りチョップを決め、迎撃。
冬月戦で、奇襲として繰り出した技を、早くも自分のものとした様だった。
今シリーズの主役に抜擢された桐谷は、試合を重ねるごとに調子を上向きにしてきた。
昨年末のトーナメント決勝戦を思わせる動きで、雨宮相手に一歩も引かず。
延髄切り一発で、追い詰める場面も。
チームワークが心配された、雨宮と松田は、押され気味ながら、終盤まで無難に試合をこなす。
だが、二人掛かりで大石を攻め立てると、呼吸が合わない為か、あっさりと誤爆。雨宮のエルボーが、松田の顎へ直撃した。
この隙を逃さず、交代した桐谷は、ドロップキックから、ジャックナイフ固めで松田を押さえ込む。
大石が雨宮をバックドロップで投げつける間に、3カウントを奪取した。
今シリーズの主役が、最後で金星を挙げた形となった。
○桐谷かすみ&大石リナ(15分00秒 ジャックナイフ固め)雨宮佑香&松田琉菜×