春さるシリーズ第四戦 ―2013年02月16日―
第一試合:松田琉菜 VS 葉月沙弥子
葉月の第四戦は、前回の大石リナ戦に続き、実力差が目立つ試合となった。
反省を活かし、ゴングと同時に向かってゆくも、松田に技を受ける気は、全くなし。
ストレッチ技を中心に痛めつけられ、一分近くもキャメルクラッチを喰らい、ギブアップを告げた。
○松田琉菜(7分11秒 キャメルクラッチ)葉月沙弥子×
第二試合:白浜樹里 VS 若木真衣
デビュー戦から、新人らしからぬ勢いを見せてきた若木は、白浜相手にも臆せず、真正面から、蹴りで攻め込んだ。
会場が、ざわつく程のハイキックでダウンを奪い、このままKO勝利か、と思わせる場面も。
得意のショルダータックルやフロントキックで、何とか劣勢を、ひっくり返した白浜は、若木を抱え上げ、新兵器のバックフリップで、マットへ叩きつける。
すかさず、白浜が覆いかぶさり、フォールへ。これを返す体力は残っていなかったが、予想外の善戦に、試合後、多くの歓声を受けたのは、若木の方であった。
○白浜樹里(10分29秒 片エビ固め)若木真衣×
第三試合:雨宮佑香 VS 山吹響子
昨年の夏以来のシングル対決となる両者だが、前回は意外にも、山吹が圧倒し、時間切れ引き分けまで、持ち込んだ。
この日も、序盤から、山吹がグラウンド技術で優勢に立ち、乙瀬戦でも有効となった、掌底で、雨宮を追い詰める。
雨宮や、中盤から反撃を開始する。山吹も、ひるまずに、シーソーゲームとなった。
終盤、山吹のバックドロップが連続で決まり、雨宮は窮地に立つ。
だが、三発目のバックドロップを、体をねじり、浴びせ倒す形で、脱出に成功。
ここで雨宮が、スタナーを決め、一発逆転。
両者ともスタミナを消耗しつくしたが、雨宮は何とかフォールにこぎつけ、激戦を制した。
○雨宮佑香(17分47秒 体固め)山吹響子×
第四試合(メイン):桐谷かすみ&冬月弓 VS 犀川あやめ&乙瀬深雪
気持ちを切り替えたいと、新人のころに着用したコスチュームで、試合に臨んだ冬月。
御伽桟敷での初タッグ戦に加え、「温情をかけられた」メインという事もあり、自ら先発を買って出た。
蹴りへの防御が難点と見られていた通り、中盤からは、犀川と乙瀬の攻撃に、防戦一方となる。
準備していたとばかりに、この時点で、ブーイングを発する観客も。
この展開を破ったのが、陰に隠れていた桐谷であった。
コーナーポストへ飛び乗ると、冬月の頭上を飛び越え、飛距離のあるドロップキック。
この奇襲に、乙瀬は反応できず、マット中央まで吹き飛ばされた。
冬月は、フラフラの状態ながら、三日月蹴りを決め、これがタイミングよく、乙瀬の脇腹へ直撃。
桐谷が、犀川を場外へ落としている間に、3カウントを奪った。
一部で冗談交じりに、ブーイングを浴びせる観客もいたが、勝利の決まった瞬間に、場内は大歓声。
冬月は、思わず感涙にむせび、桐谷との勝利を喜んだ。
桐谷かすみ&○冬月弓(14分58秒 エビ固め)犀川あやめ&乙瀬深雪×