2013年12月01日:娑婆で見た弥三郎は落ちぶれた僕の友人と知られたら恥ずかしすぎるのでやはり無視する僕なりの結論シリーズ開幕戦
去年の新人王決定戦から、一年経ったのが、信じられないよ。時の流れは早い。しかし、御伽桟敷としては、ベルトを失って、道行が見えない状態だ。
第三試合では、消化不良なものを見せてしまったし、良い興行だったとは言えない。メインは、その流れを感じて、試合を進めたのが、好結果を生んだ。ここは、一年前には出来なかった所だから、評価しよう。
◎第一試合:大石リナ VS 若木真衣
大石は、自ら第一試合でのやり直しを訴えてきたんだけど、若木の成長に驚かされた様だね。
もう、対等にやれる力は、あると思います。
そこを引き出して行けるか、ですよね。一年目で、このレベルですから、来年以降が楽しみですね。
新人王は、若木で決まりだと思う?
地力では、若木さんが負ける所は無いでしょう。
ただ、葉月さんの、変則的な動きに惑わされると駄目ですね。
押さえ込み勝負になると、もろい時がありますから。
◎第二試合:犀川あやめ VS 山吹響子
この二人は、安定した試合をするなあ。
犀川が、自分の試合を褒めるなんて、珍しいんじゃないかな。
前回の対戦では、両膝蹴りで、アクシンデト的に勝ったという思いがあったからでしょう。
二人とも、プロレスラーとして、成長してますね。
やっぱり、犀川さんが、来ますよ。これからは。
◎第三試合:桐谷かすみ VS マヘリアQ
いや、参ったね。こういう展開は望んでいないし、客も醒めると思う。
古臭いヒール像を振り回して、冬月は、どういうつもりなのかな。
ただ、ああいう展開で、桐谷さんが対応できなかったのも事実ですから。
冬月さんの意図は分かりませんが、勉強にはなりましたよ。
君なら、どうする?
冬月さんと、やり合うべきだと思いましたが、難しいですよね。
観客の不満は残るでしょうし、次にも繋がらない。
僕が介入すべきだったかなあ。一発勝負の怖さがあるから、興行は難しいね。
◎第四試合(メイン):雨宮佑香&葉月沙弥子 VS 乙瀬深雪&白浜樹里
雨宮は、意図的に、殴り合いの勝負へ挑んだようだ。
第三試合の空気を変える為に。これは、大きな成長に見えるだけど。
今までは、エースとして、勝たねばならないという意識が強すぎましたから。
体力が尽きるのも覚悟で、激しい打ち合いに徹したのは、正しい選択です。
意識の変化だね。今の方が、エースとしては相応しいかもしれない。
ところで、葉月とのタッグは、どう感じたかな?
この試合で判断するのは、意味が無いでしょうけど、二人とも、直線的な闘いですからね。
葉月さんは、変則的なレスリングですけど、真正面からぶつかりますし。
似た者同士という事で、面白いチームだと思います。
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2013年12月08日:娑婆で見た弥三郎は落ちぶれた僕の友人と知られたら恥ずかしすぎるのでやはり無視する僕なりの結論シリーズ第二戦
いい具合だ。スタッフも、またやる気が戻っている。ベルトは失っても、一期生が、自ら動き出しているんだ。熱意が爆発するまで、もう少しといった所。
松田が特別参戦してくれたけれど、特別な時には、やはり呼び寄せたいレスラーだね。御伽桟敷の功労者なんだから。
◎第一試合:白浜樹里 VS 葉月沙弥子
葉月は、安定しないなあ。この前の試合だけを取り上げたら、もう一度、メインでもいいと思ってたのに。
興行を考えれば、全力を出し切らない事も、必要になるのですが。これでは、成長してないと思われますよね。
大舞台なら活躍する、というもの、面白い事は面白いんですけど。
それも使い道だろうけど、三期生が入って来るし、気を抜いては駄目だよ。
まだ、アイドルとして、売り出したいんだから、会社としては。
アイドルとしては、卒業したいと、愚痴をこぼしていましたが……
どうして!? 声優にでもなりたいの?
◎第二試合:乙瀬深雪 VS 山吹響子
本当に、いい試合を見せてくれたね。一期生は、順調に成長しているよ。
二人のタッグは、どうしようかなあ。本当は、大石か白浜を、山吹と組ませたかったんだけど。
私の事は、気にしないで構いませんけどね。直感を信じるべきですよ。
バランスも取れていますし。
二人だと、地味すぎない?
◎第三試合:雨宮佑香 VS 桐谷かすみ
前回の直接対決を、吹き飛ばしてくれたと思う。やはり、雨宮は、エースの力量があるね。
桐谷も、自分のスタイルを確立してると思うし。メキシコへ修行させようか?
桐谷さんは、ザビーネから教わった事に、頼っていないタイプですから、違う地域へ行くのもいいでしょう。
タッグは、やっぱり、桐谷さんと白浜さんになるんですか?
乙瀬と山吹のタッグを認めると、そうなるかな?
当初は、大石と白浜のタッグも考えていたんだけどね。今の人数だと、出来ないなあ。
◎第四試合(メイン):犀川あやめ&若木真衣 VS 大石リナ&松田琉菜
松田が、特別参戦してくれたけど、試合は、犀川が勝っちゃったね。
やっぱり、短い間でも、現場から離れると、難しいのかな。
それは、あるでしょうけど、強いチームですよ、向こうは。
現場にい続けたとしても、結果として、負け越すでしょう。私と松田さんのタッグでは。
大石は、犀川を推してるからなあ。
僕は、あくまでも、雨宮をエースとして、推していくよ。
来年からは、そういう戦いになりますか……
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2013年12月15日:娑婆で見た弥三郎は落ちぶれた僕の友人と知られたら恥ずかしすぎるのでやはり無視する僕なりの結論シリーズ第三戦
徐々に、また盛り上がっているのを感じるからね。今は蓄積の時だよ。一期生が安定しているから、興行も安定する。
安定して、落ち着いたらおしまいだが、今日を観る限りでは、まだ上を目指せそうだ。いつか、ここより広い会場を、と思っていたけど、原点を忘れない為にも、この会場は使い続けるよ。
◎第一試合:大石リナ VS ティグレス寺山
まあ、寺山には、最後をレスラーとして締めくくって欲しかったんだよ。
試合をしてみて、どうだった?
良いですね。去年、松田さんと、特別試合をした時も、動けていましたから。
このまま業界を去るのが、もったいない気もしますけど。
考えは、人それぞれだからね。
選手扱いにしたのは、僕の独断だけど、後でスタッフに怒られそうだなあ(笑)
寺山は、夫の会社を手伝うらしいよ。君の喫茶店も、援助してもらえば、いいんじゃない?
それなりに、やっていけますから……
◎第二試合:雨宮佑香 VS 若木真衣
初音御前決定戦の前に、試運転をさせたつもりだけど、若木が追い込んだね。
これはもう、来年、早い内に、雨宮にも勝っちゃうんじゃないか?
雨宮さんも、成長過程にありますから、簡単に優劣は付けられませんけど、勝っても不思議じゃありませんね。
新人王を飛び越えてると思います。
それでも、葉月が勝つと、面白い事になるんだけどね。
去年の、桐谷みたいに。
◎第三試合:犀川あやめ VS 葉月沙弥子
葉月は、あくまでも、マイペース。
次の大会は、メインに置くんだから、奮起して欲しいなあ。
ここまで、自分を貫くと、凄いものがありますけど、遊びには走って欲しくないですね。
相変わらず、練習量は凄いので。
練習の質が問題なのかなあ。
あまり、人の話を聞かないので、質の問題じゃないんですが。
◎第四試合(メイン):乙瀬深雪&山吹響子 VS 白浜樹里&桐谷かすみ
ちょっと前なら、このカードでメインを組むのは、不安だったんだよね。
今日の内容を観てくれた客なら、全員にメインの力量があるのは、分かってもらえたと思うけど。
乙瀬さんが、白浜さんから勝ったのが、良かったですね。
結果が違ったら、別の印象を持ったかもしれませんが。
乙瀬も、ずいぶん、自分のスタイルに悩んできたからなあ。
このタッグで正解だったよ。白浜と桐谷も、チームとしては良かったし。
大石は、誰と組ませようかな。
組まなくても、構いませんが……やるなら、インディーズで埋もれてる人がいいですね。
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2013年12月22日:娑婆で見た弥三郎は落ちぶれた僕の友人と知られたら恥ずかしすぎるのでやはり無視する僕なりの結論シリーズ最終戦
何とか、メインは成り立ったんじゃないかな。試合そのものにテーマがあったから、助けられた部分もある。二人が対戦するというだけで、客が観たいと思うようになるまで、成長して欲しいね。
一期生は、試合のポジションによって、内容を使い分けられる器用さを身に付
けた。嬉しい半面、ガムシャラな気持ちも捨てないでくれよと、思う所もある。
まあ、年内最後で、上手く締めくくれたので、素直に喜ぶべきだね。
◎第一試合:白浜樹里 VS 桐谷かすみ
短時間ながら、見ごたえのある試合だったね。
チームバナナという名前だけど、どう思う?
何でもいいですけどね。名前は後から付いてきますし。
タッグとしては、ちぐはぐだから面白そうな気もします。
強いチームになるのは、想像つかないからね。
リーグ戦でもやったら、引っかき回す役割になるかな。
◎第二試合:大石リナ VS 犀川あやめ
犀川の成長は嬉しいが、大石も、まだ止まるには早いんじゃないかな?
そうですね。みんなが強くなっているのは確かですけど。
ただ、トップに居座る気は無いので……
うん、練習も見てもらっているし、カード編成にも手を貸してもらってるから、あまり欲張らないけど……どうしようかな、選手じゃなく、社員として加わってもらおうか。
喫茶店の経営もあるので、難しいですね。
その店は、年を越せるの?
越せますよ!
◎第三試合:乙瀬深雪&山吹響子 VS 雨宮佑香&ナスターシャ
勝ち負けは期待してなかったけど、ナスターシャへの取材が無くなったのは痛いなあ。
雨宮は、タッグ戦術を、身につけるべきだろうかね。
ナスターシャは、まあ、三度目ですから。これからは、レスラーとしての魅力を見せたいですね。
雨宮さんは、タッグが上手くならなくても構わないでしょう。どういう結果になるか、分からないから面白いんですよ。
そうだね。雨宮は、シングルプレイヤーとして成長すればいいか。
タッグは、葉月に頑張ってもらおう。
◎第四試合(メイン):若木真衣 VS 葉月沙弥子
うん、葉月が本気を出したね。
メインとして成立したのは、葉月のお陰だと思う。
もちろん、若木は、これで確実に、トップの地位を手に入れたけど。
葉月さんは、試合後に、悔しがっていたのが印象に残りましたね。
ここまで悔しがれるんですから、まだまだ、成長しますよ。
オリジナルの変な技も、今日の伏線だったのかなあ。
そこまで考えているとは思いませんが、勝たなきゃならない場面だと、気持ちも変わるんでしょう。
若木さんは、ここでスープレックスを披露したのが凄いですね。
どちらも、手に武器を隠し持っていたんだよなあ、つまり。
【競技の結末へ戻る】
地元神社で、豊作祝いとして行われた、特別興行だ。しかし、本シリーズより、実りの多い興行だったかもしれない。僕は、大石が、あえて一期生へ道を譲ったと見てるんだけど、とにかく、一期生たちが、自分たちの主張をし始めたんだ。これからだよ、御伽桟敷は。
◎第一試合:乙瀬深雪 VS 桐谷かすみ VS 若木真衣 VS 葉月沙弥子
4wayで、まあ、楽しそうに行われたから、こういう場での前座としては、成功かな。
力量差のある選手同士が入っても、活発になるから、これからは、4wayでも新しい動きへ繋げたいね。
この形式なら、絶対に強い選手とか、出て来ても良いですよね。
桐谷さんと葉月さんは、向いているでしょう。
葉月は声援が少なくなった事を気にしていたけど、プロらしくなってきたと思うね。
やっぱり、グループを抜けると、この場合は高校だけど、今の活動が分からなくなっちゃうし。
アイドルファンが、声優の世界を追っかけるのも、大変らしいから。
良く分からない、例えですね……
◎第二試合:ザビーネ・クライバー VS 大石リナ
う〜ん、これがタイトル戦だったら、と思ったら、怖いものがある。
ザビーネは、潰すつもりで行ったと、語っているけど……
ザビーネの強さは認めますが、気の緩みがあったのも確かです。
でも、それじゃあ、駄目なんですよね。私は、トップにいるタイプじゃないと、はっきり分かりました。
……うん、君は御伽桟敷の功労者だ。意志を尊重しよう。
君が望む場所で、これからは活躍してもらうよ。
◎第三試合(メイン):雨宮佑香&犀川あやめ VS 白浜樹里&山吹響子
豊作祈願に相応しいか分からないけど、彼女たちは盛り上げてくれたよ。
あらためて、自分たちが御伽桟敷の代表だという、プライドを見せた。
開幕シリーズとは違う、彼女たち自身による、再スタートだね。
犀川さんは、プロレスに馴染んできましたからねえ。一番、自由さを感じます。
次のシリーズから、主役になるのは、彼女かもしれません。
僕は、雨宮と白浜の、二本柱で攻めるつもりだけど、客の反応に任せる。
山吹は、盛り上げる手段について悩んでいる様だけど、彼女も、どんどん変わるべきだよ。
【競技の結末へ戻る】
上手く、大石とザビーネの対立を、打ち出したと思うよ。そこはレスラーとスタッフ、どちらにも感謝しよう。だが、想定していた数より、客の足取りは重かった。いかに集客へ結びつけるか、そこが弱いね。松田は、「役割を終えた」と契約を拒否した。優れたレスラーを失い、ベルト争奪戦という山場を終えた、このシリーズこそが重要なんだ。ある意味、トーナメントよりもね。
◎第一試合:ナスターシャ VS エクセレント・チカ
開幕戦は、僕がプロデュースした。次回から、大石も、プロデュース業を再開してくれよ。
さて、昨年に続き、地元の高校生を呼んだんだけど、ナスターシャが負けちゃったなあ。
エキシビションと思っていたから、ナスターシャも驚いたでしょうね。
でも、高校生の子は、上手いですね。空気を読むのは苦手そうですけど、プロでもやっていけます。
そこだなあ。引き分けにさせる為の、ルールだったけど。
ちょっと、ナスターシャを売り出すのは、難しくなったかな。
ゲスト参戦で、間を置くしかないね。
◎第二試合:乙瀬深雪&若木真衣 VS 雨宮佑香&葉月沙弥子
雨宮が、自ら二試合出場を直訴してきたんだよ。ここは、3wayにしようと思ったんだけど。
やっぱり気が強いからね。落ち込んでもいられないんだろう。
試合自体は、以前の雰囲気を取り戻してきましたね。
次回、私がカードを決める役割ですから、雨宮さんには、特別のカードを用意しておきます。
◎第三試合:桐谷かすみ VS 山吹響子
桐谷は、ユーモラスな方向を目指しているのかと思ったけど、今日の試合は激しかったね。
相手が山吹だったのも理由かな。対照的なレスリングスタイルで、噛み合った印象だ。
文句は無いですね。試合そのものは。
嫌でも、上の方で使いますよ。やっぱり、新人戦で勝ったのは、まぐれじゃありません。
君、なんか口調が厳しくなったね(笑)
チャンピオンらしくて、いいかな。
◎第四試合:雨宮佑香 VS ブラック・ハンザ
雨宮は、二試合目だけど、ハンザのグラウンドに付いてゆけなかったのは、スタミナの問題じゃない。
弱点を改善していくべきなんだろうが、新技のスタナーは印象的だったし、きっちりと勝った。
いいのかな、彼女はこれで?
これで、いいですよ。何でも出来る様ですが、それほど器用じゃありませんから。
雨宮さんは、私も気をつけなければいけないので、あんまり強くなっても困りますけど。
会社としては、彼女がエースへ返り咲いた方が嬉しいんだよ(笑)
◎第五試合(メイン):大石リナ&白浜樹里 VS ザビーネ・クライバー&犀川あやめ
さて、タッグマッチながら、ザビーネとの対戦だったけど。手ごたえは、どうかな?
ザビーネは、ベルトへ挑戦する意志を見せてくれなかったようだけど……
力不足だったのは、認めないといけませんね。最後まで、まともに投げさせてくれませんでした。
ザビーネ選手を呼んだ時点で、誰かが勝負をしなければならなかったんですよ。
タイトル戦で勝たなければ、駄目なんです。
ザビーネは、コーチ役として、関わってくれたらいいと思ってたけど……
レスラーとしては、闘わない訳にもいかないだろうし。
う〜ん、僕としては悩んでるんだよ、正直な話。
【競技の結末へ戻る】
さて、今回は、問題のある興行になったぞ。メインの3wayは、テーマが見えにくくなった。大石とザビーネの対立を、作り出せなかったんだ。これは、僕にも責任があるよ。スタッフ間の意志が、バラバラだった。大石にしても、プロデュースの難しさを知った事だろう。だが、ここから成長してゆくんだ。みんなも、僕もね。
◎第一試合:ブラック・ハンザ VS 若木真衣
ハンザのグラウンドから逃げたといっても、簡単に逃げられる相手じゃないよね。
素直に若木の成長を認めたいと思うんだ。やっぱり、トップへ立てる逸材だ。
うかつに、グラウンドで勝負に行ったら、私でも危ない選手ですから。
若木さんは、空手を上手く、プロレスへ活かす方法を見つけたんだと思います。
今日の試合だけなら、充分に一期生へ肩を並べるだろう。
ベルトの挑戦者は、若木でもいいかもね。
◎第二試合:桐谷かすみ VS 葉月沙弥子
葉月は、また新技を考えてきたね。研究熱心なのは、良い事だけど……
自分のスタイルが確立されてきたって所ですね、良く言えば。
基本の中に、オリジナルを含めるようにすれば、いずれはトップへ来るでしょう。
◎第三試合:犀川あやめ VS 乙瀬深雪
二人とも、蹴りに頼らず、プロレスラーらしくなってきたね。
そうはいっても、蹴りの威力は変わらず凄いし。
犀川はトップへ、また戻れそうな勢いだし、乙瀬も上手くなってきたよ。
乙瀬さんは、ラフファイトやサブミッションなど、色々と試してきたんですよ。
ようやく、繋がってきましたね。何でも出来る選手になりそうです。
◎第四試合:白浜樹里 VS 山吹響子
山吹は、自分のスタイルに持ち込むと、強さを見せるなあ。
白浜の成長ぶりに、ほとんどの選手が、付いてゆけなかったのに。
基礎がしっかりしてますから。私は、彼女がトップへ立つと思いますよ。
ただ、日によって、勢いにバラツキがあります。そこが治らないと、上にすら行けません。
山吹がトップかあ。いや、正直、考えてなかった。ごめん(笑)
本人が、それほど欲張る性格じゃないんだよね。
◎第五試合(メイン):大石リナ VS ザビーネ・クライバー VS 雨宮佑香
アメリカの大手団体では、3wayでメインを行い、成功している。
今回は、ちょっと難しかったかな? 初めてだしね。メインでやるのは。
お客さんには、混乱させる結果になってしまいましたね。
たぶん、誰が負けても、同じ雰囲気になったでしょう。
私の失敗です。このカードは、メインにすべきじゃありませんでした。
いや、試合そのものは、回数を重ねるうちに成長するだろう。
しかし、ザビーネは、ベルトを獲りたいという欲求が無いからね。
僕としては、早急に、物語の転換を図りたいんだけど。
……それも仕方ないですね。
もう一度、やってみたい気持ちはありますが。
次のカード編成は、僕だけど、もう一回、ザビーネとやらせるのは構わない。
しかし、僕としても黙って見ていた訳じゃないよ。色々と動いているんだ。
このシリーズだけじゃなく、今後にも繋がるから。決して、大石のプロデュースは無駄にならない。
【競技の結末へ戻る】
いやあ、まいったね。ジェシーとは、もちろん、あの後、話し合った。本当に世界中を回るらしい。御伽桟敷にとって、敵なのか味方なのか。とりあえず、会社の扱いは、どういう風にすればいいんだ? 秘書がいないぞー! だけど、御伽桟敷の選手たちは、良い試合をしてくれた。そこは希望を持てる所だね。
◎第一試合:若木真衣 VS 葉月沙弥子
葉月は、若木相手に連勝か。意外な所で勝っちゃうよね。
来年くらいに、あっさりとメインクラスになるんじゃないか?
練習量の多さが、結果に追い付いてきたんでしょう。
ただ、どちらも、日によって、調子が崩れたりしますから。
その辺は、新人でも、安定して欲しい部分ですね。
若木も、ハンザに勝ったと思ったら、今日は、こういう負け方をするからねえ。
そろそろ、一期生との差は、無くして欲しいと思ってるよ。
◎第二試合:犀川あやめ VS 山吹響子
試合を通して見れば、犀川の圧勝なんだけど。
キックに頼る試合へ戻ってしまった。そこは本人も反省しているけど。
二人とも、レベルが上がってますから。自分の武器を出し切るしかないんでしょう。
面白い試合でしたよ。緊張感を保ちつつ、技を選べる様になれば、メインでも通じるカードに化けますね。
◎第三試合:ザビーネ・クライバー VS 雨宮佑香
ザビーネは、雨宮の攻撃を受けきった後、あっさりと逆転。
やはり、大きな差があるのかなあ。
雨宮に、エースの座へ戻って欲しい僕としては、複雑な気分だ。
もちろん、ザビーネは強いですけど、それほど余裕があったとは思いません。
雨宮さんは、今のスタイルで通じるはずです。
差があるとしたら、試合を読みあう能力の差でしょう。
◎第四試合(メイン):大石リナ&桐谷かすみ VS 白浜樹里&乙瀬深雪
トーナメント決勝を争ったとはいえ、ここでチャンピオンが負けるのは困るね。
本来なら、ここから白浜との抗争を描きたいけど、ザビーネの存在が浮いてしまう。
まあ、経営者としては、一期生が盛り返すのは喜ばしい事だけど。
負けてしまった事は、言い訳も出来ません。
ザビーネも、この状態では、タイトル戦を受けないでしょう。
私のプロデュースが、失敗した結果です。
いや、僕としては、ザビーネに執着すべきじゃないっていう考えだからね。
ぜひとも、ホルスタインとのタイトルマッチを進めさせて貰いたい。
ところで、ジェシーだが、何だろうね、あれ。ホルスタインと冬月は、別件として指示をしたんだけど。
シリーズが終わった後に、どうでるかじゃ、ないでしょうか。
居すわったとしたら、あまり賛成できるアイディアじゃないですね。
ホルスタインの契約は、どうなってます? 冬月さんは、よく分かりませんが……
一試合だけの契約だよ。
他にも、黒人レスラーがいたけど、契約はしてないなあ。というより、会ってもいない。
全員との契約を迫るのかなあ。冬月との契約は、考えていないけど……
あんまり、アメリカの大手団体みたいなストーリー作りは、したくないね。
【競技の結末へ戻る】
客の反応は、今後にゆだねるしかない。僕としては、マヘリアQの起用が正解だったと感じるね。外部からの挑戦者と、御伽桟敷からの挑戦者。この二段構えで行けたら、いいんだけど、チャンピオンは御伽桟敷から、早く出さないとね。雨宮も復活してきたし、良い流れが見えてきたよ。
◎第一試合:桐谷かすみ VS 若木真衣
若木が勝ってしまったね。
テレビ放映が無かったのは残念だけど、ソフト化されるのを待とうか。
プロレスの試合とは言えませんが、若木さんの、何としても勝ちたいという気持ちは伝わりましたよ。
堂々の先輩越えですし、この調子でトップに来たら、怖いですね。
新人王を獲る前に、ベルトを巻いちゃうかもしれないなあ。
◎第二試合:山吹響子 VS 葉月沙弥子
葉月は、いったん空回りすると、元に戻せないんだろうね。
基本の技術では、山吹に負けるとしても、大差がついてる訳じゃないだろ。
普段の練習でも、レスリング技術は学んでますからね。
練習だと、ジャーマンスープレックスなんかも、平気で出すんですけど。
そういうスタイルでの試合も、そろそろ見たいね。
それとも、新人王戦まで、隠しているつもりかな?
◎第三試合:ザビーネ・クライバー&ブラック・ハンザ VS 犀川あやめ&乙瀬深雪
乙瀬が、膝蹴りでやってくれたよねえ。
ザビーネが、ピンチになるのは、初めてじゃないかな。
スロースターターである、ザビーネの隙を突きましたね。
やはり、どうやって彼女のリズムを崩すかが勝負でしょう。
乙瀬さんの凄さが出てきた証拠だと思います。
そう。乙瀬が良くなっているのは、多くの関係者も感じてるよ。
レスラーとして、仕上がっているんだ。
大きい勝負を、させたいね。そのくらいの価値があるんだ。今の乙瀬には。
◎第四試合:白浜樹里 VS 雨宮佑香
雨宮が、久しぶりに、トップの力量を見せた試合だと思う。
海外修業後の白浜に、独走されてたからね。
白浜さんには、私も力で押されましたからね。
正面からぶつかって、フォール勝ちするのは、復調した証拠ですよ。
スピアーに続いて、新しい技も出しましたからね。
その新しい技だけどね……フルネルソンのスープレックス。今後、使わない様に、指示を出したいと考えてるんだ。
もう少し、年月が経てば分からないけど、一期生でも、まだ新人には違いないからね。危険だと思うよ。体に障害を残したくないんだ。
フルネルソンだけでも危険には違いありませんが……私からは、何とも言えません。
本人と話し合ってみるよ。使わなくても、今の雨宮なら、また、トップ戦線でやれるはずさ。
◎第五試合(メイン):大石リナ VS マヘリアQ
やる前は、不安だったけどね。
試合は成立したし、マヘリアQも、優れたレスラーだったと思う。
ラフファイターで、技術もありましたが、松田さんとは違ったタイプで。
かなり苦戦しましたよ。バックドロップが効かなかったら、負けていたかもしれません。
ホルスタインのオマケみたいな形になったけど、もう一度、大石とは試合をして欲しいなあ。
【競技の結末へ戻る】
総じて、みんな良い試合をやってくれたと思うんだよ。興行としても、成功だったし。だけど、ベルトを獲られたのは、痛い。次期シリーズから、何を売り物にすればいいのか。参ったなあ……。
◎第一試合:山吹響子 VS ブラック・ハンザ
第一試合としての役割を、二人とも理解していたね。
地味に感じる人もいるだろうけど、最後に大一番が控えている大会では、こういう試合がいい。
ハンザは長いキャリアを持ってるけど、山吹も、グラウンドで魅せる事を覚えたみたいだ。
短時間で終わらせたのも、良かったですね。
山吹さんは、試合をコントロールできる様になってきました。
次に爆発するのは、彼女だと思います。
雨宮も復活してきたし、均等に上達してると思うんだよ。
このまま、新しい流れを作っていきたいね。
◎第二試合:白浜樹里 VS 桐谷かすみ
白浜は好調を保ち続けている。
桐谷は、ちょっと、停滞してきたかな。
巧みな試合ぶりでは、一番と思って来たけど。
一気に攻め込まれると、もろい場面が多いですね。
そこへ、どう対応してゆくか。模索してゆく次期なんでしょう。
◎第三試合:雨宮佑香&葉月沙弥子 VS 犀川あやめ&若木真衣
バランスが良かったね、このタッグマッチは。
雨宮は、タッグが得意に見えなかったけど、葉月とのコンビは悪くない。
犀川さんも、タッグが上達してきましたから。
私は、タッグ慣れしてないので、一期生の方が上手いかもしれませんね。
タッグチームが活躍する場を、そろそろ作るべきかな?
◎第四試合:ザビーネ・クライバー VS 乙瀬深雪
ザビーネの壁に、跳ね返された試合となったけど、彼女を感情的にさせたのは、成果だと思う。
色々と迷った結果、乙瀬は引き出しが多くなっていたんだね。
ラフファイトへの切り替えが、今日の試合では、効果的だった。
別のルートから、乙瀬さんが、上がって来たという印象ですね。
もしかしたら、近い内に、ザビーネから勝利を得られるかもしれません。
相性の問題もあるだろうけど、乙瀬は、あっさりと頂点へ行くかもね。
僕は、次に爆発するのは、乙瀬だと言っておくよ。
◎第五試合(メイン):大石リナ VS ビッグ・ホルスタイン
う〜ん、ベルトを獲られたのは痛いね。
負けるのは仕方ないとは思うけど、防衛戦へ一期生が絡まない内に、外部へ流出してしまった。
申し訳ありません。タイトル戦線からは、離れようと思っています。
個人的には、ホルスタインと、どのリングであっても、再戦をしたいのですが……
フリー選手としての意志は、尊重するよ。
しかし、今後の御伽桟敷をどうするべきか、まだ決めていないんだ。
同じ様な試合を繰り返しても、客の目は、御伽桟敷を一等低く見るはずだからね。
少しの間だけ、決定権を僕に譲ってほしい。
【競技の結末へ戻る】
いわば、第二章の目的を示したシリーズの始まりだ。チャンピオンを決めるトーナメントだが、今後、単にベルトの奪い合いを繰り返す真似はしないとだけ、いっておこう。
試合内容は、ばらつきがあったと思う。
トーナメントだから、決勝を重視するのは当然かもしれない。しかし、今日は葉月が一番、素晴らしい試合をしてくれた。その意味を考えないとね。
◎第一試合:トーナメントAブロック一回戦 雨宮佑香 VS 桐谷かすみ
桐谷が弱いとは言わないけど、雨宮は動きが硬いんじゃないかな?
第一試合が一番盛り上がるのは、興業として困るけど、エースの役割として、今日の試合は違うと思ったよ。
桐谷さんは、「事実上の決勝戦」と思っていましたから、その違いでしょう。
雨宮の場合、白浜へのリベンジも考えているだろうし、優勝のプレッシャーは、人一倍、大きいのかもしれないね。
だけど、彼女は、まだ我武者羅にやる時期だよ。老成してはいけない。
◎第二試合:トーナメントAブロック一回戦 乙瀬深雪 VS ブラック・ハンザ
惜しい所まで攻めたんだけどなあ。
白浜も、ハンザに多くの事を学んだというし、本気を出したら、こうなるのかもしれない。
もしかしたら、優勝しちゃうかもね。
乙瀬は、ずいぶん意気込んでたけど、試合が直線的だから。
こういう相手には弱いのかもね。
ハンザが決勝に来るなら、楽でいいよ。ああいうタイプとは、やり慣れてるし。
君も、優勝する気、満々だね。
◎第三試合:大石リナ&山吹響子 VS 松田琉菜&犀川あやめ
5分間だと、やっぱり短すぎた?
……タッグですから。
ああいう、レスリング勝負で魅せるしかないでしょう。
ああ、だから、あんなに速い動きになったのか。
第四試合:トーナメントBブロック一回戦 白浜樹里 VS 若木真衣
ドイツへ行く前に、白浜は若木に苦戦していたから、もっと接戦になるかと思ってたんだ。
単にパワー頼みじゃなく、考える試合が出来るようになったって所かな。
次は、君と当たるんだけど、大丈夫かい?
若木は、もっと近距離で闘うべきだったね。
雨宮とのシングルを観てても感じたけど、白浜は真っ直ぐ攻められると、脆い。
自分の作戦は、そんな所だね。
作戦というのかなあ、それ……
第五試合:トーナメントBブロック一回戦 葉月沙弥子 VS ナスターシャ
葉月をメインに持ってくるのは、反対意見もあったんだけど、結果は成功だった。
一番、盛り上がった試合だと思うよ。対戦相手の実力も、合っていたんだろうね。
葉月さんが、ここまで必死になったのも、初めてじゃないでしょうか。
ナスターシャも、まだ未熟とは思いますけど、互いに成長できる組み合わせでしたね。
ナスターシャのお陰で、一般誌の取材も来てたから、会社としても有難いよ。
でも、次の大会で、帰国すると言ってるんだ。
教師の仕事もあるから、こちらも全シリーズ契約は、してなかったんだ。残念だよ。
【競技の結末へ戻る】
エース指名されてきた選手が、肝心のトーナメントで、爆発できないのは残念なことだ。しかし、雨宮が勝ち上がっているのも事実。
全体的に、今大会は、盛り上がりに欠けたと思う。二回戦なら、観なくてもいいだろう、という客の心理は、間違いなくあるはずだから、こういう時こそ、試合の中身が重要なんだ。
◎第一試合:トーナメントAブロック二回戦 雨宮佑香 VS 山吹響子
う〜む、雨宮は、トーナメントで、いきなりスランプになったのかなあ。
これでは、優勝できたとしても、チャンピオンを名乗れないと思うんだ。
次に勝つのは、私ですけどね。雨宮さんは、これまでエースとして、心理的にも無理をしてきたんでしょう。
ベルトが、モチベーションにならないのかもしれません。
確かに、これまで、ベルトを巻いて闘っていた様なものだからね。
結果がどうなっても、今は見守るしかないのかも。
◎第二試合:トーナメントAブロック二回戦 大石リナ VS ブラック・ハンザ
ハンザは、強いね。途中からは、大石のペースになったけど。
まあ、とにかく、大石が勝てて良かったよ。
最後の技は、疑問に思う記者もいた様だけど?
今どき、バックブリ―カーを決め技にする人は、いませんから。
私自身のテーマとして、古典技の復興があります。
反応が鈍かったのは、認めなければ、いけませんけど。
◎第三試合:桐谷かすみ&ナスターシャ VS 乙瀬深雪&若木真衣
ナスターシャが、タッグだと、ここまで良い動きを見せるんだなあ。
メディア用に、なんて考えでいたけど、レスラーとしても成長を期待できる。
今後も、定期的に呼ぶつもりだ。ワンマッチでもいいし。
乙瀬さんと若木さんのチームが、かすむ程の活躍でしたね。
一般メディアは、現役教師に食いついているので、お祭りの時にでも、呼びましょうか。
おお! 去年の祭りみたいに、地元の高校生レスラーを呼ぶんだね。
そりゃあ、いいよ。大石も、えげつない戦略を考えるんだねえ。
えげつない、は余計です。
第四試合:トーナメントBブロック二回戦 松田琉菜 VS 白浜樹里
松田ですら、白浜のパワーには屈してしまったか。
前半は、作戦通りに進んだのだが。このまま優勝しても不思議じゃないね。
ところで、松田の言う、「こずるい」って、どんな意味?
三角固めを決めた時に、白浜さんが、水着を引っ張ったんだと思います。お尻の部分を。
それで、逃げ出せなくなったから、やむなく、ギブアップをしたと。
う〜ん、そういうのは、どうしたもんかね。
本来は、反則なんだろうけど。
第五試合:トーナメントBブロック二回戦 犀川あやめ VS 葉月沙弥子
今日は、いつもの葉月に戻ってしまったなあ。
メインに持ってきた、僕の責任が問われてしまうよ。
犀川は、好調な様子で、それだけが救いだ。
もちろん、犀川さんとは、実力の差もありますが、悪い面をだしちゃったんでしょうね。
どっちが出るかで、スタイルも変わるんでしょう。
やっぱり、一度、医者へ診せるべきじゃないのかい?
【競技の結末へ戻る】
ザビーネと松田のシングルを入れたお陰で、引き締まった興行になった。代償として、二人の対戦を、大舞台で行う機会は失われてしまったのだが……。各々が、次の課題を手に入れたと思えたし、久々に手ごたえのあった大会だね。誰かが優勝したから終わり、とはならない。開幕前に宣言した通り、ローガというベルトを巡る物語が始まるんだよ。
◎第一試合:桐谷かすみ VS 乙瀬深雪
桐谷は、ある意味、独走してるなあ。飛び技以外を模索してるのも伝わってくるし。
乙瀬の方は、また自分のスタイルに悩んでいる様だ。本当に、海外へ行かせようか。
無理にスタイルを変えるより、自分のスタイルへ持ち込む技能を磨くべきだと思います。
海外へ行くにしても、乙瀬さんとは正反対のプロレスをしている所がいいでしょう。
そうなると、アメリカになるか……。もしくは、他団体。勝ち負けの圧力が無い所かな。
◎第二試合:ザビーネ・クライバー VS 松田琉菜
第二試合で、二人のカードを組むのは、豪華すぎるのだが、大会を盛り上げる為に、あえて、この位置に持ってきた。荒療治の気もするけどね。
試合そのものは、さすがに、素晴らしい展開となった。松田が負けるのは、心苦しいのだが。
やはり、ここ一発という勝負では、まだまだ強いですね。
私も、年内に、シングルでやりたいのですが。
それは、すぐに検討しよう。
しかし、松田の落ち込みが気になるなあ……
◎第三試合:山吹響子&ブラック・ハンザ VS 葉月沙弥子&若木真衣
試合は良かったと思うが、判断に困る終わり方だったね。
山吹と若木に権利があった訳だから、判定は無効でもいいんだけど、ここはレフリーの権限を優先しないと。
久しぶりに見た、終わり方ですけどね。
少し迷ったみたいですけど、カウントを取りに行ったのは正解です。
若木さんには残念な結果でしたけど、レフリーは正しかったですよ。
第四試合:トーナメントAブロック準決勝 雨宮佑香 VS 大石リナ
雨宮の完敗という結果に終わった訳だが……
やはり、あの調子では仕方ないか。
幾らエースの役割を果たしてきたといっても、ああいう状態で試合をしてくる相手に、同情は出来ませんから。
構わないよ。僕としても、いったん雨宮は、自由な立場になるべきだと思ってたからね。
彼女が、もう一度、エースの座にもどってくるのを、信じるだけさ。
第五試合:トーナメントBブロック準決勝 白浜樹里 VS 犀川あやめ
犀川も、巧みな所を見せたんだけどなあ。
大きな差は無いんだろうが、やはり、上昇気流に乗ってる人間は強いって、所だね。
最後に新しい技を出せる所も、そういう事なんでしょう。
とっさの思いつきで、繰り出してますからね。
決勝は、君と白浜だ。
どちらが勝っても、構わないけど、白浜に勝って欲しいかなあ。
こんな事いうと、気に障るよね?
いいえ。勝ってもいいんなら、勝ちますよ。
いいね、強気だね!
そういう自信を、雨宮にも持って欲しかったけど……
【競技の結末へ戻る】
御伽桟敷の初代王座は、大石リナに決まった。フリー選手が初代という結果に、賛否もあるだろう。しかし、これこそ、ベルトの性質を表すものだ。団体内部で終わるのではなく、外部へも伝わる物語を提供する。余所から選手を呼んで、次々と防衛戦を行う、それでは駄目なんだ。
◎第一試合:ブラック・ハンザ VS 葉月沙弥子
ハンザの強さが目立った試合だけど、そろそろ葉月にも、正統なテクニックを学んで欲しくてね。
今日の試合をきっかけに、彼女も変わり始めるだろう。
たぶん、変化は無いと思います……
いやいや、これは君に与えられた試練だよ。
彼女を変えるまで、頑張ってもらいたい。
あ、私に全て、押しつける、と……
◎第二試合:松田琉菜 VS 若木真衣
松田は、次期シリーズから、連続参戦の契約を結ばないそうだ。
役割が終わったと言っていたが、まだやって貰いたい事はあるんだよ。
団体を成長させる役割は終えた、という意味でしょう。
その辺りが、フリー選手として、重宝される理由ですし。
私も、もう一度、シングルをやりたかったんですが。
スポット参戦なら、可能性はあるけど……試合以外でも、必要な人材なんだよなあ。
◎第三試合:山吹響子 VS 桐谷かすみ VS 乙瀬深雪
桐谷は、前回、レフリーがカウントに悩んだ試合を、パロディにした様だ。
まあ、フォール体勢に入ったのは、山吹だから、レフリーに間違いは無い。
桐谷さんの性格にあっているんでしょうけど、ああいうアクションをするのは、まだ早い気もするんですよ。
彼女なら、もっと技術も上げられるでしょうから。
それについては、難しい話になるね。
レスリング技術と、興行の成功。どちらを否定しても駄目なんだろうけど……
第四試合:雨宮佑香 VS 犀川あやめ
今日は、雨宮に力強さが戻って来た様だね。
しかし、勝ったのは犀川だ。再び、エース戦線に舞い戻って来た。
雨宮さんは、変わらない強さを持っていますよ。
だけど、あれこれ試行錯誤してきた、犀川さんに追い越されたって所でしょう。
雨宮も、変わるべき時が来たって事だね。
一方で、エースとしての重圧から、解き放たれたんだから、次期シリーズの活躍に期待しているんだよ、僕は。
第五試合:トーナメント決勝 大石リナ VS 白浜樹里
いやあ、優勝、おめでとう。
白浜は、存分に成長ぶりを見せたけど、バックフリップの失敗が響いたね。
君が上手く、バランスを崩させたのかな?
まあ、ちょっとした事です。
彼女も、準決勝で同じ事をしましたから。
え、何だっけ。髪を引っ張ったのかな。
水着の、肩の部分を引っ張って、崩したんですよ。
襟首をつかまれる様なものです。
そういうのが流行ると、困るなあ。
まあ、終盤の流れを見る限り、君の勝ちは動かなかったもしれないが。
防衛戦は、どうしようか。ザビーネと、本当にやる?
もちろん、構いません。
最終的には、会社が決める事です。
【競技の結末へ戻る】
御伽桟敷の第二章ともいえるシリーズだ。新しい船出に相応しい、僕のオープニングセレモニーを見てくれたかい? 日本では、本当に、「タイタニック」が大人気なんだね。さて、残念ながら、桐谷は大事を取って、開幕戦を休ませた……告知を忘れていたぞ! 何も言われないのは、どうした訳だ。彼女の知名度も、上げていかないとね……
◎第一試合:山吹響子 VS 若木真衣
グラウンドに引きずり込むと、山吹は強いなあ。蹴りを使う相手に、慣れてきたんだろうね。
若木は、もっとレスリングを学ぶべきかな。
もちろん、レスリングの技術は必要ですけど、空手の腕前を活かした方が、いいかもしれません。
今は、プロレスのリズムに、合わせられなくなっただけだと思いますから。
そうだね。彼女も、誰かの教えを受ける時期だな。犀川と組ませ……いや、山吹に教われば、話は早いんじゃないか?
◎第二試合:松田琉菜 VS 葉月沙弥子 VS 冬月弓
冬月が、チャンスをつかめそうな試合だったけど。詰めが甘いのかなあ。
最後は、君たちが裏切ったのかい?
裏切るも何も、誰かがフォールしないと終わらないからね。
遊びの試合だから、どう動くかが重要なんだよ。勝つ事じゃない。周りが見えてないね。
せめて、頑張っている姿が客席に伝われば、入団させてもいいんだけど。
お情けは、駄目かな。人気が出てくれば、話も変わってくるんだが。
◎第三試合:雨宮佑香&ザビーネ・クライバー VS 大石リナ&乙瀬深雪
雨宮は、君に苦手意識があるそうだよ。ザビーネの意見だがね。どう思う?
さあ……まだ、苦手がどうのと言える時期では無いでしょう。
冷たいなあ(笑) 雨宮が対等になってきたって事かな。そういう態度は?
第四試合(メイン):白浜樹里 VS 犀川あやめ
これは、また、一方的な試合になったものだね。これ程の成長ぶりは、想像もしてなかったよ。
白浜は、再びエースの座へ近づいた。これは、君たちも危ないんじゃないかな?
腕力を磨いてきたくらいじゃない? サブミッションも甘いと思うけど、雨宮くらいには勝ちそうだね。
私は、強くなったと思いますけどね。勝てるかどうか、不安な部分があります。
やってみないと、分からないですね。
これまた、正反対の意見だね(笑) 君たちとも、シングルはやらせたいよ。早い時期に。
でも、その前に、君たちのシングル戦も用意してあるけどね。
【競技の結末へ戻る】
白浜は大活躍だね。ファンの注目も浴びているようだ。御伽桟敷の第二章は、順調に進んでいるよ。肝心なのは、白浜が外から来た新しい選手では無い、という事だ。同じ団体にいる選手が、置かれたポジションによって、別の魅力が与えられる。そして、そのポジションは、試合結果で動かさなければいけないのさ。
◎第一試合:冬月弓 VS 葉月沙弥子
冬月は新しい技も出して、努力の跡はうかがえるね。葉月を相手に、互角の試合をする所が、不安ではあるけれど。
ただ、互角の試合になるんじゃないかと睨んでいた部分もあるんだ。
地力が劣っている訳ではないんですけど、試合で表現する力が弱いんでしょう。
ここから、上がってくる気がします。
さて、この後が問題だなあ。今の所、平均点に到達したという印象だし。
僕は、ここまで、充分に温情をかけたつもりだ。しかし、雇わないのも最後の温情だと思う人間なんだよ。
◎第二試合:ザビーネ・クライバー VS 若木真衣
若木にはビッグ・チャンスだと思ったんだが、簡単にはいかないね。
キックが封じられたというか、引き立てる演出に使われた印象だ。
若木は、レスリング勝負でなければ勝てるといわんばかりだけど……
空手の試合や喧嘩なら、可能性はあるかもしれないけどね。
でも、それを言ったら、プロじゃないんだよ。
そうかもね。
ただ、若木には、まだ新人の荒削りな勢いを失って欲しくないんだ。
時には、ベテランに勝ってしまう波乱を起こしてもらいたいなあ。
◎第三試合:雨宮佑香&桐谷かすみ VS 犀川あやめ&乙瀬深雪
復帰した桐谷だけど、このメンバーに加わるのは、厳しかったかな?
仮にも昨年の新人王だし、タッグの上手さも評判になっているから、今日の試合は頂けないね。
足の怪我を考えて、飛び技を封印するのは良いと思うんですよ。適応力の問題ですから。
今回の場合、雨宮さんに主導権を譲るとか、そういうのが出来ないんでしょう。
桐谷も、意外と突貫型だからなあ。だからこそ、下馬評を覆して、新人王になれたと思うんだよ。
当たり外れを、減らしていかないとね。これからは。
第四試合(メイン):大石リナ&白浜樹里 VS 松田琉菜&山吹響子
いやあ、まいったね。大石と松田の前哨戦を意識したカードだったけど、白浜が主役になったよ。
僕としては喜びたいけど、君たちのシングルは、価値が減ってしまったかな?
松田は、楽観視していたのが、負けに繋がったのかな?
……ここで白浜を潰しても面白くないからね。まだ、力任せの所があるけど、シングルでやる意味が出てきた。
大石とのシングルは、また、あたしが勝つから問題ない。
最終日に、白浜とシングルをやった方がいいね。
やっぱり、白浜さんは強くなってますよ。それだけじゃなく、会場の反応もいいですね。
メインに相応しい選手が増えたのは、手放しで喜ばないと。
うん、メインでやれる価値が付いてきたのは重要だ。君たちと、シングルをやらせても、充分に注目を集められる。
しかし、その前に、君らのシングルだ。次回の興行、メインでやるから。後輩たちを唸らせる試合を期待してるよ。
【競技の結末へ戻る】
今回は、パワーバランスが色々と塗り替えられた興行になったね。松田と大石のシングルがあったから、観客数は多いんだけど、この日、会場に居合わせた人達は幸運だった。第二章の主役が決まってゆく興行だったからね。ベルトの新設が必要かどうか。それは最終戦、雨宮と白浜の結果によって決める事にする。
◎第一試合:桐谷かすみ VS 冬月弓
うん、良い試合をしたのは確かだ。しかし、僕は、むやみに選手を増やしたくは無い。
断定するが、今の時点で、冬月の契約は無いものと考えている。
馴染んできてるとは思うんですけど。カードを編成するうえでも、冬月さんは便利ですし。
団体へマイナスにはならないと思います。
最終戦で、僕が決めるよ。悪い様にはしないつもりだ。
◎第二試合:山吹響子&葉月沙弥子 VS 乙瀬深雪&若木真衣
若木が、久々に爆発したね。プロレスではなく、空手の試合だという批判もあったけど。
先輩の山吹に勝ったのは事実だ。これは認めなきゃならない。
若いうちだから、こういう日があっても良いけど、やっぱりプロレスを覚えないとね。
まあ、今日は、山吹にとっては不運な日だよ。
空手にプロレス技を盛り込んでいく、というより、空手のスタイルで、プロレスに対応して欲しいんだよね。
若木の場合は、そこが犀川との違いになると思う。
◎第三試合:ザビーネ・クライバー&白浜樹里 VS 雨宮佑香&犀川あやめ
ザビーネと組ませたのは、観客へ対する、ドイツ修業のアピールだ。白浜は、ザビーネの直弟子というアピールだね。
しかし、雨宮も破るとは思わなかったよ。今シリーズの主役どころか、エースの座まで上り詰めたね。
パワーと奥深さが備わってますからね。ザビーネも、やはりタッグの技術があるので、即席の雨宮・犀川コンビでは難しかったでしょう。
それでも、勢いの差は歴然でしたから。去年までのパワーバランスが、崩されましたね。
最終戦のメインは、白浜と雨宮で決まりだなあ。ベルトを新設するかは、二人のシングルを観て決める事にするよ。
第四試合(メイン):松田琉菜 VS 大石リナ
うん! 僕は君たちの試合に満足したよ。
最大限に、カードの価値を高めなければいけなかったのに、そこは僕のミスだ。
しかし、君たちは、内容で、一期生には表現できない世界を見せてくれた。
負けた試合に意味は無いさ。
今日は完敗だけど、あたしの役割も終わりだろうね。
役目を終えたら、フリーは去るだけさ。
勝った瞬間を覚えていませんから。
まだまだ、決着はついていないと思います。
松田さんの役割は、終わっていません。
そう、松田の役割は幾らでもある。しかし、松田にとって、フリーの美学が、そういうものなら、尊重する気持ちもある。
だが、僕らが君を必要としている事実は、覚えておいてくれたまえ。
【競技の結末へ戻る】
リング上で宣言したとおり、次期シリーズは、御伽桟敷の初代チャンピオンを決める闘いとなる。おそらく、今日のメインで、白浜が負けていたならば、ベルトの創設は、もっと先になっていたかもしれない。パワーバランスを考慮して、トーナメントを行うのは、今だと思ったんだ。全員が、チャンピオンに相応しい。
◎第一試合:桐谷かすみ VS 葉月沙弥子
桐谷は、自分のスタイルを変えつつある。がむしゃらに飛ぶだけのレスリングは、卒業という所だね。
ザビーネに教わった、フィッシャーマンズも、久しぶりに出したし、新人王を獲得したプライドが、噴出してきたかな?
バランスが、ちょうどいいですね。対戦相手によって、スタイルを守れるかが鍵ですけど。これまでは、むしろ、誰にでも向かって行けたんですよ。
突進スタイルだったからね。
しかし、桐谷は誰にでも、「タッグを組みたい」というけど、まあ、相手を褒める語彙が少ないんだろう。
葉月と組むのは、悪くないと思うんだけどね。提案してみよう
◎第二試合:犀川あやめ VS 若木真衣
空手部の、先輩と後輩が対決する形となったけど、犀川が意外と、奥深い所を見せたね。
最後まで、打撃の展開でいくかと思ったけど。
そこが、成長の証でしょう。付きあう事もできたでしょうが、観客の存在を、きちんと頭に入れてましたね。
打撃だけだと、この試合は、さほど盛り上がらないって、判断したんでしょう。
客の雰囲気によっては、空手の攻防を続けてたかもしれないって、事かい?
そういう成長なら、大歓迎だよ。犀川も、エースの座へ、もう一度、向かって欲しい一人だね。
◎第三試合:ザビーネ・クライバー&山吹響子 VS 松田琉菜&乙瀬深雪
松田は、どうしたのかなあ。タッグは得意のはずなのに、一人で闘おうとしていたみたいだ。
変わろうとしているのかも、しれませんね。自分のスタイルを、常に変え続ける所も、フリーとして、松田さんが活躍できる所以でしょう。反則に逃げたのは、感心しませんが。
うん、ああいう姿は、見たくないね。ヒールとしての反則ではなく、逃げる為の反則は、松田らしくない。
とにかく、松田に関しては、見守る事しかできないね。
第四試合:大石リナ VS 冬月弓
試合は、大石の完勝。そして、既に発表したが、冬月との契約は、これで終わりだ。
フリーとして、来てもらう事も、あるだろうけど。
CEOが決めたのなら、何も言いませんけど。私も、いつ契約解除になるか、分からない身分ですから。
でも、冬月さんは、御伽桟敷の為にも、必要だとは、思っていますけど。
ん〜……まあ、色々と考えているんだけど……一つ言える事は……そうだなあ、僕が女性に優しいんだって事は、分かって欲しいなあ。
第五試合(メイン):雨宮佑香 VS 白浜樹里
雨宮は、全力を出し切ったはずだけど、白浜の完勝といってもいいのかな。
試合は良いものだったけど、終始、白浜のサブミッションで、雨宮が翻弄されたという印象を持っているよ。
必要以上に、サブミッションを恐れすぎましたね。
それでも、最後の三角固めは、外せなかったでしょう。この試合まで、あの技を使わなかった、白浜さんの作戦勝ちですね。
雨宮は、もとから負けず嫌いだけど、御伽桟敷のリングで得たものを、崩された気分があるんじゃないかな?
僕としては、トーナメントに期待するだけだよ。これで、雨宮以外が優勝しても、客を納得させられる。
意地の悪い、考え方かな?
【競技の結末へ戻る】
寺山キャロリンの事は残念だが、幸せになれるなら、それでいいよ。さて、一期生たちのレベルは上がったのだけれど、客がそれに慣れてしまった時期だろうね。いい動きをしても、当り前と思われる。興行自体は良いものだった。しかし、僕が彼女たちに、新鮮な闘う場所を、次々に提供しないとね。客が飽きてしまう前に。
◎第一試合:冬月弓 VS 葉月沙弥子
さて、冬月のキャリアからすれば、第一試合に置くのは失礼なんだけど。今シリーズは、テストだからね。良い試合を期待しているよ……と言いたかったんだけど、葉月が暴走した様だ。驚いたね。高校を卒業して、はじけたのかな?
う〜ん、普段の変な面が、リングで出ましたかね。時々、目を見開いて、悪魔みたいな声を出してるんですよ。
何だって!? 精神的なケアが必要なのかな。放っておくのは、良くないね。ジェシーに言って、医者を探してもらおう。
その必要はないものなんですよ。説明が難しいですけど……それが普通だと思ってください。
ところで、冬月さんは、どうなります?
試合は不成立だが、葉月に三角絞めを決められたのは事実だよねえ。
グラウンドに弱すぎるのか……まあ、まだ答えは出さないよ。
◎第二試合:乙瀬深雪 VS 若木真衣
高校の先輩である、犀川の敗戦を観て、入団してきた若木だからね。勝ちたかっただろうが、乙瀬も上手さを身に付けてきたなあ。
若木はショックかもしれないね。空手の実力者でもあるんだから。
プロレスでキックボクシングのリングでも、闘い方が違うって話だよ。それに気付けばいい話なんだけど、「空手は通じない」って悩む頃かな。タイプとして、乙瀬にそっくりかもね。
ふむ、急ブレーキが掛かるかもしれないって事か。気を付けておこう。
やっぱり、君に預けようか?
同じ奴ばっかり、いらないって。大石の方に預けろよ。
あたしは、今のチーム、解散しようかって考えてるんだから。
◎第三試合:松田琉菜&犀川あやめ VS 桐谷かすみ&山吹響子
松田と桐谷による、タッグの駆け引きを見たかったんだが、山吹の強さが目立ったね。
今シリーズは、山吹も売り出す事にしよう。実力は充分だ。しかし、犀川は調子が悪いのかなあ。
山吹さんは、地道に努力してきましたから。犀川さんの動きも、研究してましたよ。もう負けたくないからって。
犀川は、タッグが弱いね。勢いが出てきたのは、タッグの面白さを知ったからだけど、シングルプレーヤーとの切り替えが出来てない。シングルの方が、動きは良いからね。あたしが、チーム解散を考えてるのも、これが理由だな。
あら、解散するんですか。
あんたが、全部、預かればいいさ。
◎第四試合(メイン):大石リナ VS 雨宮佑香
良い試合だった……と思うんだけど、雨宮にしてみれば、勝てなけれりゃ意味が無いんだよね。僕は、先を急ぐなと、言いたいんだけど。
もう、ぎりぎりの争いですから、勝ち負けを問う必要はないでしょう。いつかは、負けますよ。やっぱり、エースの資格はあります。
ふん、じゃあ、今日、負けてやればよかったじゃないか。
負けたくて、試合をする人なんて、います?
善人ぶってやがんなあ。
まあ、二人が言い争う必要はないよ。松田とのシングル戦も残っている。だが、結果次第では、雨宮のポジションを動かす事になるかもしれない。厳しいかもしれないけどね。客は、いつまでも終わらない世代闘争を望んではいないんだから。
【競技の結末へ戻る】
今回は、中継ぎの匂いが強い大会だった。新しいものが生まれる興行じゃない。現実は、こういう時が、ほとんどだから、内容の密度を濃くしなければならない。そういう面では、弱さが出た大会だね。
僕は選手を常に褒めたい性格だけど、平均的では駄目なんだ。
良い試合は確かにあった。しかし、安定した大会は、緊張感のない大会だ。この点は、話し合わないとね。さて……
◎第一試合:乙瀬深雪 VS 葉月沙弥子
うーん、葉月はふざけている訳じゃないんだろうけど、乙瀬が付きあう気が無い様だ。
僕としては、乙瀬が試合を盛り上げていくべきだと思ったんだけど。
乙瀬も、そんな真似はできないね。そこは下手なんだよ。
先輩面してないで、自分も出来てない事に気付かないとね。葉月は、成長すると思うよ。
葉月が? どんな理由で?
平気で、何時間も練習してるから。
意味のない練習が多いけどね。
◎第二試合:雨宮佑香 VS 若木真衣
雨宮は、大石に敗れたショックを引きずっているのか、若木へ一方的に攻められたね。
若木も強いんだろうけど、自分がエースになる宣言までしちゃったよ。
二人がライバルになれば面白いね。
安定している奴なんて、いないからね。あれが雨宮の実力。
あたしと、やる必要もない。若木も、蹴り頼みだから、丸めこみで取られるんだ。
二人とも、勉強のやり直しだよ。
いやいや、君とのシングルは既に発表しているから。
中止にする訳にいかない。
それとも、若木とメインでやる?
メインの必要はないね。やるなら外から呼んできてよ。
もう、張り合いが無いから、この団体。
厳しい事をいうなあ……
◎第三試合:松田琉菜 VS 犀川あやめ
今日、一番良かった試合は、このカードだね。
犀川は、器用な面も出している。あきらかな進歩だ。
彼女の現状だと、メインに出せなかったのが残念だけど。
現状を無視して、メインに出しても、打ち上げ花火で終わりだからね。
犀川は色んなタイプとやらせるべきだよ。次は、葉月がいい。
考えておくよ。
◎第四試合(メイン):大石リナ&冬月弓 VS 桐谷かすみ&山吹響子
途中まで、押していた展開だったけど、冬月は残念だったね。
ただ、このチームに現状価値があったか、そこは今でも判断できない。将来的に面白いタッグとなるかもしれなけど、今日を見た限り、桐谷&山吹の方に、価値はあった。
一方の価値が上がったならいいけど……冬月にはチャンスを与えたつもりだったんだよ。
駄目かな。どうするの、あいつは?
正直に言うと……次期シリーズで入団は難しいかなあ。フリー参戦は続くかもしれないけど。まだ断言できないね。
ところで、桐谷は足を気にしている様だ。怪我をしているのかな。
痛みがあるから、飛び技を出さなかったんだろ?
休ませた方がいいんじゃない。
君は、こういう時、どう対処してたんだい。今までは。
フリーは、休んでられないんだよ。他にも仕事があるしね。
【競技の結末へ戻る】
今回は、御伽桟敷の選手たちが、いかにプロレスの事を考えているかを、見せられた内容だったね。
葉月の勝利もそうだし、犀川がカウンターで相手の技を破るのも、そうだ。
レスラーは期待される動きの中で、ちょっとした工夫を見せる。
チェスト同じ、頭脳の攻防戦なのさ。それこそ、レスリングの面白さなんだ。
しかし、強いカードが無いと、客の入りも響くね。これは、僕らの宣伝方法にも改善すべき点があるって事だ。
◎第一試合:若木真衣 VS 葉月沙弥子
いやあ、葉月の三角絞めが、ここまで強力だとは思わなかったよ。
君は、知っていたかい?
練習で、遊び程度にやってる技でしたけど、仕上げてきましたね。冬月戦では、ブレイクしない反則ばかりが、言われてましたけど。
たぶん、前回の乙瀬戦は、この試合の為に、カモフラージュでしょうね。わざと、変な動きを。
そこまで考えてるかなあ。たぶん、変てこな技も、同列で扱ってると思うよ。
何にせよ、初勝利を飾れて良かった。若木も、更に発奮していく事を期待するよ。
◎第二試合:冬月弓 VS 犀川あやめ
結論は、シリーズ後に出すと言ったから、今は黙っておくけど。
試合は、どう見たかな?
安定してきたとは、思うんですよ。今まで試合が定期的に出来ない状態でしたから。
戦力にはなる存在ですね。まだ、自分を出しきれてないんでしょう。
◎第三試合:桐谷かすみ VS 乙瀬深雪
う〜ん、桐谷は休ませるべきだと思うんだけど。
最終戦は、穴が空いちゃうし。どうしたものかなあ。
頑張りたい、桐谷さんの気持ちも分かるんですけど。
休ませるべきだと思いますよ。まだ、一年もやってないんですから。
そうだね。試合時間も、選手の体を考えてのものだったし。
桐谷へは僕から伝えよう。
◎第四試合(メイン):松田琉菜&大石リナ VS 雨宮佑香&山吹響子
さあ、このカードは君が、一番初めに提出したものだぞ。
松田は、組んでて、どうだい? 会社としては、君たちに組ませて、タッグトーナメントなんてのも考えてるんだぞ。
組むのは問題ないですよ。松田さんが反発しているだけですから。
試合もスムーズに行えますしね。
雨宮は、不調なんだろうか? このままでは、松田戦が、盛り上がらないかもしれないね。
不調である事をアピールする選手もいますけど……雨宮さんが、そういう事を考えていたのなら、改めるべきです。
とにかく、全力で、ぶつかって欲しいですよ。
【競技の結末へ戻る】
今日の興行は、サプライズもありで、観客には楽しめるものとなっただろう。しかし、アクシデントから起こったものだというのは、理解しておかなければ。アクシデントから、奇妙な縁が始まる事もあるが、興行師としては、可能な限り避けなければならないからね。ただ、選手が怪我をして、試合が成り立たないというのは、一番怖い事だよ。この辺の対処も、身につけておきたいね。
◎第一試合:大石リナ VS 若木真衣
若木は、今シリーズ、終盤で勢いを無くしたなあ。
トップに立てる器だってのは、変わらないけど。
もっと、リングでの闘いを意識して欲しいですね。
つい、直線的になるんですよ。
一回、あたしがやって、潰しておこうか。こいつは、犀川より強くなると思うよ。勉強の為にもね、この辺で。
怪我人を増やすのは、勘弁してくれよ。
◎第二試合:冬月弓 VS 山吹響子
さあて、冬月に関して、結論を出す時が来たぞ。
でも、まずは、君たちの意見も聞こう。
もっと試合の経験を積ませたら、良い選手になると思うんですよ。
次回も、フリー参戦で。
引退させよう。それがいいって。才能ないから、こいつは。
……分かった。冬月は、研究生として預かる事にしよう。契約上は、臨時職員だ。毎回、試合に出るとは限らないが、成長が見られたら、1.9期生として、あらためて雇う事にする。
何の為に、意見を聞いたんだよ。
◎第三試合:ビッグ・ホルスタイン&葉月沙弥子 VS 犀川あやめ&乙瀬深雪
ビッグ・ホルスタインが参戦してくれて、本当に助かったよ。3wayでいこうかと、考えてたくらいだし。
やっぱり、強さは本物だね。メジャーの場所へ行こうとしないのが、不思議だけど。
アメリカだと、それ程、人気が出なかったみたいなんですよ。
そうなの? インディを回ってたのかな。もしかしたら、僕がアメリカにいた時、出会ってたかもしれないね。
しかし、犀川と乙瀬が、まるで敵わないのは、ショックだなあ。
まだ、経験不足なんだよ。過信しちゃ、駄目だって。あっちは、あんな格好でも、シュートに対応できるから。
◎第四試合(メイン):松田琉菜 VS 雨宮佑香
うむ、ついに雨宮が勝利したね。これで、御伽桟敷は、次のステージに行けるだろうか。それとも、単なる、一度きりの奇跡で終わってしまうかな。
レフリーに助けられたね。本当は、あたしのKO勝ちだよ。
最後だからって、雨宮に勝たせたかったんだろ。
拳が入ったから、反則は取ると思いますが……まだ、雨宮さんに、奥深さが足りない部分はありますね。次にやっても、勝てるかは分かりませんし。
私は、まだ負ける気はありませんけど。
何が言いてえんだ、こら!
喧嘩は、やめてくれよ……しかし、これで、御伽桟敷にも必要なものが出てきたなあ。チャンピオンベルトだよ。
一期生か、二期生か。誰かが王座に就く資格は、これで得たと思うんだ。
【競技の結末へ戻る】
今回は、ドイツで修業をしてきた白浜を、テレビで特集してくれたので、彼女の感想を聞きながら、試合を振り返ろう。
選手コメントと兼用するから、注意してくれよ。
ざっと観た様子からは、充分に修業の意味があったと思うね。次期シリーズの活躍が、楽しみだよ。
◎第一戦:ブラック・ハンザ VS 白浜樹里
ドイツで最初の試合だね。ヒール扱いなのか、よく分からない待遇だけど。
対戦相手は、なかなか上手い選手みたいだ。やってみて、どうだった?
強いですね。勝てましたけど、無我夢中でしたから。
ジムで直接教わった時間は、ザビーネさんより、ハンザ選手の方が多いくらいで。信頼も厚いみたいですね。
そうなの? 日本へも来てくれないかなあ。色んな選手と交わった方が、成長も早いだろうし。
◎第二戦:ザビーネ・クライバー VS 白浜樹里
メインで、ザビーネとシングル戦か。いい扱いをしてくれたなあ。
君の攻撃は、ほとんど当たらなかったけど、それでも会場は盛り上がってたみたいだね。
そこが、勉強になりましたね。攻撃を受けないというより、すり抜ける感じでしたから。
こっちにも見せ場をもらえて、終わってみれば、完敗してるんですよ。
見せ方が上手いってのは、そういう事なんだろうね。
でも、あちらも派手な動きをするプロレスが好まれてきて、ザビーネも、大手団体とは縁を切ってるし。
難しいね、レスリングビジネスってのは。
◎第三戦:ナスターシャ VS 白浜樹里
修行の成果が出た試合、って所かな。
これは、次のシリーズが楽しみになる一戦だったね。
対戦相手の印象は?
キャリアが、ほとんど同じらしいので、互いに負けたくない感情がありましたね。意外と、気が強い人でしたよ。
あまり技術が無い様で、試合自体は楽でしたけど。人気はあるみたいだから、今後、伸びるかもしれませんね。
技術が無いのに、人気はあるの? アイドルレスラーなのかな。
日本へ呼んでもいいけど、人気だけだと……
教師をしていて、プロレスは兼業なので。
そこが人気のある所みたいです。
日本へ呼ぼうか。
【競技の結末へ戻る】
新しい年の幕開けだ。さて、プロデュース制を持ちこんでみたけど、今回は成功ってとこかな。大石と冬月を、いきなり対戦させるのは、僕の感覚じゃ無理だからね。これから、どう繋がっていくかが、問題になっていくけど。
新人も、無事にデビューできたし、一期生との絡みも楽しみだね。
◎第一試合:白浜樹里 VS 山吹響子
さて、第一試合だけど、新人のデビュー戦じゃなく、これを最初に持ってきた理由は?
地味なカードだから。
ある程度、会場を暖めておきたいってのも、あったかな。
試合そのものは、良かったと思うね。どちらも、巧みさが出てきた。
白浜は、海外に行きたがっているが、こういう試合を見ると、一時的にでも外へ出したくはないね。
出してもいいんじゃない? 二人とも出した方がいいね。
客への見せ方を覚えないとね。
◎第二試合:葉月沙弥子 VS 若木真衣
期待の新人二人の、デビュー戦だ。若木は空手の腕があるから、強かったね。犀川の後輩らしいから。
葉月も、動きは良かった。これからに期待だね。
新人の動きだよ。もっと客席が、沸くかと思ったんだけどね。
若木は、何で入ってきたの? この高校に、ツテでもあんの?
去年の試合で、犀川と乙瀬のシングルがあっただろう。二度目の興行だったか。
あれを観て、入団したいと思ったらしいよ。
ところで、君も、高校でコーチをしてるらしいね。誰かいないの?
いない。去年の夏祭りみたいに、一回くらい呼ぶなら、いいけど。
進学校だから、こんな団体より、大学に行くでしょ。
◎第三試合:大石リナ VS 冬月弓
この対戦を、初っ端から持ってくるのは、会社でも異論があったんだけど……
中身は、大石の完勝といえるものになったね。
冬月は、それ程の選手じゃないよ。持ち上げるのは、危険だね。家賃が高くなる。
ここで実力を、見せておいた方がいいだろ。
おお、そこまで考えてたのかい。なるほど、冬月は新しく育成するつもりで、取り組む事にしよう。
選手を思いやる気持ちがあるんだね、松田は。
いや、変に持ち上げて、あたしが冬月に合わせるのは、面倒だから。
◎第四試合(メイン):桐谷かすみ&雨宮佑香 VS 犀川あやめ&乙瀬深雪
このカードは、トーナメントのリベンジといった所か。優勝・準優勝チームと、3位・4位の対戦だね。
結果は、雨宮がギブアップを奪われる、波乱の結果となったけど。
タッグの練習をさせたからね。総合力だと、犀川、乙瀬の方が上だよ。
向こうも、それなりに連携を見せてたけど、試合の流れが見えてないよね。ポイントを見極めないと。
うん、乙瀬も、がむしゃらに膝蹴りを出さなくなったし、それで客席が沸いたからね。
これで犀川も、エース戦線に復帰って所かな。雨宮も、君たちへの巻き返しを図りたいだろうし。
こっちが合わせてやらないと、何もできないよ、雨宮は。
君との、シングルも、待ってるだろ。決着戦だね。
前は、引き分けだったから。
あれは、向こうが逃げ回ってただけだよ。
【競技の結末へ戻る】
大石のプロデュースだが、メインのカードを、いま実現していいものか、悩んだのは事実だ。反対の声も上がってたしね。
だけど、今夜の試合は素晴らしいものだったと思う。松田が、奇抜さで引きつけるカードを組むなら、大石は、選手の状態を見極めて、最善のカードを作る様だ。会場の反応からも、それは分かったよ。
◎第一試合:白浜樹里VS葉月沙弥子
さあ、第一試合に白浜を持ってきたんだけど、葉月には荷が重かったね。
どうして、このカードを?
白浜さんは、前回、山吹選手に負けてますから、順序としては山吹選手を上げて、という事です。
それから、葉月さんはトリッキーな動きをしますけど、似たようなタイプじゃ駄目なんです。どうやって、自分のスタイルを活用するか。それを考えて欲しいですね。
◎第二試合:冬月弓VS若木真衣
若木の強さが目立った試合だったね。
会社としては、これほど動ける新人は、ありがたいけど……冬月は株を更に落としてしまった様だ。
若木さんは凄かったですが、冬月さんも、蹴りに対処できない選手じゃないんですよ。前の団体での試合も、VTRで観ましたけど。
ただ、一度のまれてしまうと、混乱するんでしょうね。そこを確認したかったんですけど。最後の押さえ込みは、必死に出したもので、私は良いと思いましたね。もっとやれる選手ですよ。
◎第三試合:桐谷かすみ&山吹響子VS松田琉菜&乙瀬深雪
僕は、あっさりと終わる試合かと思ったんだよ。
やっぱり、桐谷と山吹には、強さを押し出す所が見えないし。
そういう声は聞いてましたが、桐谷さんはタッグが上手いし、山吹さんは練習を休まないタイプですから。実力は付けてますよ。ただ、休みを取った方が、効率よく成長しますし、私が無理に休ませていますけど。
まあ、確かに上手くなってたね。相手の蹴りにも対処していた。
……山吹と乙瀬は、仲が悪いのかい? 私生活までは、気が回らなかったけど。
性格が合わないってくらいでしょうね。
試合後にもめる事までは、想像してませんでしたが、二人をシングル戦へ向かわせる気持ちはありましたよ。
◎第四試合:雨宮佑香VS犀川あやめ
問題になったのは、このカードだ。会社としては、開幕戦で犀川が勝ったんだから、最終戦で二人のシングルを、という意見があった。あるいは、もっと盛り上げてから、次のシリーズとかでね。
このシリーズは、桐谷さんを売り出すものですから。二人が主役だと失敗なんです。
それに、二人の場合、試合内容に価値があると思いますよ。使えるタイミングで、使った方がいいんです。タイミングがあえば、次のシリーズで、またやってもいいですから。
ああ、それは確かだ。桐谷じゃない二人が主役に、って部分ね。
結果的に良くなったとしても、当初の計画が達成されていないって事だから。臨機応変は大切だけど、成功の陰に失敗が潜んで、後から痛手を被るのは、よくあるんだ。
【競技の結末へ戻る】
今回は、カードを決めるにあたって、松田と徹底的に話し合ったよ。単に、任せるだけじゃなく、ぶつかり合う事で、生まれるものもある。プロデュース制度を活かす道も見えてきた。桐谷と犀川のタッグも、松田の英断と、喜びたいね。
◎第一試合:大石リナVS葉月沙弥子
葉月は、高校の卒業式まで、ゆっくり育てていく方針なんだけど、大石は安心できる対戦相手だ。
松田も、僕の意を、くんでくれたのかな? ただ、葉月が、試合で動けなかったのは、問題だ。
他に組ませる所が無かったからだよ。どっちも、つまらない試合だね。
葉月は、卒業後に出せばよかっただろ?
会社としても、注目を浴びたいんだから、その辺は勘弁してくれよ。
お陰で、一般誌が、一つだけ載せてくれたんだから。
◎第二試合:乙瀬深雪VS山吹響子
私生活で仲が悪い、とかいう二人を、いきなり当てたね。
もう少し、先延ばしにすれば、良かったんじゃないかな?
そこまでする、カードじゃないから。この位置で、やらせておけば、いいんだって。
まともな試合にならなかったからね。延ばすだけ、損。
この二人は、これで決着かい? 乙瀬はノーコメントだが、また、やりたいんだろうと思うんだよ。
KOかギブアップのみの試合で、再戦は、どうだろう。
そういうのは、道場でやらせておいて。あたしは、興味ない。
◎第三試合:桐谷かすみ&犀川あやめVS白浜樹里&若木真衣
松田が考えたカードでは、これが一番好きだな。今シリーズは、桐谷を売り込みたかったんだけど、性格的に攻める選手じゃないからね。こういう組み合わせが欲しかった。
松田のチームが、有名無実になるのを恐れていたんだけど。感謝するよ。
桐谷と組ませても、害は無いよ。シングルで売り出すのが、難しいからね、こいつは。
犀川とは、これっきりだよ。
若木は、タッグに不慣れだから仕方ないけど、やっぱり空手の腕は凄いね。
犀川と対戦できたのが嬉しいみたいで、期待できる選手だよ。
そういう慣れ合いが、一番、嫌いだね。
◎第四試合(メイン):雨宮佑香VS冬月弓
さて、不調の冬月をメインに持ってきたんだけど、これは僕が望んだカードでもある。
松田も、了承したけど、どうだった? メインに持ってくるのは尚早だったかな。
まだ冬月を観てない客もいるだろうから、メインに持ってきても構わないよ。
冬月は、桐谷と逆に、シングルで面白くなるタイプかな? でも、この内容じゃあ、またメインって訳にはいかないね。
僕は、まだ冬月に期待しているけどね。毎回、ブーイングが出るのも、面白いじゃないか。
松田に預ければ、またメインへ出られるようになるかな?
これ以上は、いらないって。
【競技の結末へ戻る】
今日は、大石のプロデュースだから、カードで揉めはしなかったよ。桐谷と冬月を、メインに持ってくるかどうか、そこは悩んだけどね。結果としては、成功かな。桐谷が、タッグで上手いのは、分かっていたし、冬月も応えてくれた。こういう目を持ってるのが、大石の特徴だね。
◎第一試合:松田琉菜VS葉月沙弥子
今シリーズは、君と松田の活躍が減ってしまって、申し訳ないね。
葉月にとっては、いい経験だろうけど。
教育を受ける意味では、若木さんより、優遇されてるかもしれませんね。
グラウンドの練習を増やす時期と思いますが、好きに動いてもらいたい所もありますし。
普段は、違う面も見せてくれますから、そういう部分も、リングで出せれば……
私生活だと、気が強いとか、そんな感じかな?
それなら、今日の試合でも、見せてくれたと思うけど。
そういうのとは、違うんですけど……
◎第二試合:白浜樹里VS若木真衣
いやあ、若木には、驚かされるね。
白浜が負けるかと思ったよ。負けても、おかしくなかった。
空手の腕前は確かですから。白浜さんだと、まともに受けるので、苦しいでしょうね。
試合は面白かったので、今後も観たいカードです。今の時期に、組んで良かったですよ。
◎第三試合:雨宮佑香VS山吹響子
二人のシングルが、あまり組まれてないのは、山吹が大人しかったからなんだよね。実力は、あるのに。
やっぱり、この前の、乙瀬戦を観て決めたのかな。このカードは?
そうですね。山吹さんを上げるのは、今しかないと思ったので。
グラウンドに加えて、掌底も使いこなす様になって。今だと、私も苦しいかな。彼女相手には。
雨宮との差を、みんな縮めて来ている。それを証明できたね。
これからの出世レースが、楽しみに思える試合だった。
◎第四試合(メイン):桐谷かすみ&冬月弓VS犀川あやめ&乙瀬深雪
冬月をメインに持ってくるか、その部分だけ、社内で揉めたんだけど。
いや、頑張ってくれたね。冬月はリング上で、泣いてたし。
三戦とも、ブーイングを浴びてましたし、前の団体では、歓声も聞けない状態でしたから。
泣くほどの勝利かは、分かりませんけど。とにかく、良かったですね。
桐谷は、跳躍力があるのを知ってたけど、無茶するようになってきたなあ。
飛んでばかりじゃないか、最近は?
……飛ぶのが楽しいんでしょうね。気に入ったら、同じ事ばかり、練習してますから。
ザビーネに教わった、フィッシャーマンズとか、近頃は、道場でもやらなくなって……
飽きっぽいのか、忘れやすいのか。
まあ、だから、負けた試合も忘れて、次に臨めるのかもしれないね。
【競技の結末へ戻る】
久しぶりに、僕が全部、手がけたから、疲れちゃったよ。ただ、次のシリーズへ繋げる為にも、松田と大石には、試合へ集中して欲しかったからね。二人の水着は、どうだった? 今日だけだよ、これ。こういうのが、「観に来れば分かる」って事だと思うんだけどね。生で味わう、驚きってものさ。
◎第一試合:山吹響子VS葉月沙弥子
昨日は、葉月の卒業式だった。リング上で、制服を脱ぐ儀式をするからって、やっと一般誌の三社が、来てくれたんだ。
葉月には、悪い事をしたかな。試合はどうだった?
かなり、積極的になりましたから、合格です。友人が観に来てたから、張り切ったんじゃないでしょうか。
変な技も出ましたけど、次期シリーズも、同じ様に、頑張ってくれたらいいですね。
山吹は受けてやるタイプだから、何ともいえないね。まあ、これからの練習次第だよ。
飛ばせる練習より、グラウンドを覚えさせたら、変わるんじゃない?
◎第二試合:犀川あやめVS乙瀬深雪VS若木真衣
3wayだけど、キックが得意な三人だから、やりづらい形式には違いなかったかな。
若木には、またも驚かされたけどね。犀川をKOしてしまった。
まあ、相手を場外に落としたり、慌ただしく動かないといけない形式ですから。
若木さんは、惜しい負けですよね。ただ、3wayだったから、犀川さんに隙が生まれた事もありますが。
レフリーが、KO裁定をしても、よかったんだよ。犀川を負けさせる事に、ビビったね、ありゃあ。
乙瀬のフォールを取りに行くより、先だったよ。甘えさせるのは駄目! 今日は、犀川の負け。
◎第三試合:冬月弓VS白浜樹里
冬月は、前回勝った事で、気が緩んだのかなあ。水着も新しいのを持ってきたし。負けても、あまり反省しなくなったなあ。
ま、白浜は確かに強いから、仕方ないかもしれないが。もう自分で発表してるけど、彼女は、ドイツへ行く。レスリングを学んで、更に強くなってくるだろう。
冬月さんは、次期シリーズも出る気満々でしたね。白浜さん相手には、勝って欲しかったんですけど。
でも、成長してますからね。次も期待できますよ。
今日の試合を見ると、第一試合から、やり直した方がいいかもね。白浜が帰ってきたら、ますます差が付いてると思うし。
プロになって、駄目になった典型だな、あいつは。
◎第四試合(メイン):桐谷かすみ&大石リナVS雨宮佑香&松田琉菜
いやあ、松田が、普段の水着とは色違いのを持ってると聞いて、考えたんだよ、今回の企画は。大石の水着が、間に合ってよかった。春らしく、紅白がそろったからね。
試合は、桐谷が大活躍だったなあ。次も期待できるね。
赤は、ちょっと派手すぎますね。もう、着ません(笑)。
桐谷さんとのタッグは、上手く回りますから。本当に、組んでもいいですよ。正式なタッグで。
ちぇっ、あんなのと組ませるなよ。なんか、吠えてるみたいだけど、やる気はないね。ああいうのとは。
桐谷にしても、アクシデントで勝っただけだよ。
ところで、あの水着って、どの団体で使ってたの? 過去の映像や雑誌を探したけど、見当たらなかったよ。
ああ、あれは……仕事で使ってるよ。別の仕事で。
【競技の結末へ戻る】