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☆CEO総評

2012年12月01日:降誕祭シリーズ開幕戦

今年最後のシリーズだ。これは重要な大会だよ。その年の集大成をどこへ置くかは、団体によって違うだろうけどね。
新人たちの成果を、この大会で見せる。もちろん、来年へ繋げる動きも提供しなければ。
その意味だと、今日の大会は成功だね。開幕シリーズとは、明らかに違う。

さて、波乱を呼んだ第一試合、大石リナ&桐谷かすみVS松田琉菜&乙瀬深雪だ。
乙瀬の行動は問題も残るだろうけど、大切なのは、大石と松田が格の違いすぎる選手と思われなくなってきた事だね。
新人たちの力がついてきたからで、二人には嫌な現実かもしれないけど、御伽桟敷の為には避けて通れない問題だ。
ただ、シングルだと差はあるからね。そこが来年にも残る課題だ。
とにかくも、乙瀬は勝ったのだから、胸を張ってもいい。

第二試合、トーナメントの一回戦、犀川あやめVS山吹響子。
山吹にとっては、またも悔しい結果となった。この前はキックでKO負けをし、今日はサブミッションで敗北だ。
だけど、僕は二人の試合が、今後も面白いものになると感じたね。
犀川は本来の実力を取り戻した。優勝してもおかしくはない。エースとしての力を、まだ持っているよ。

第三試合のメイン。これもトーナメントの一回戦だ。雨宮佑香VS白浜樹里。
僕は以前、二人の試合を名物カードにしたいって言ったんだけど、今日の試合でそれを証明できたよ。
プロレスでしか観られない試合ってのは、こういうのを言うんだろう。
白浜はレスリングを学ぶ為に、海外へ、と言ったみたいだけど、ザビーネのいるドイツって意味かな?
それに関しては、即答が出来ないね。

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2012年12月08日:降誕祭シリーズ第二戦

年末が近づいてくると、興行の世界は戦争になる。勘違いしないでほしいのは、プロレスの中だけで客を奪い合っているんじゃないって事さ。ミュージシャンのライブ、映画、芝居、家族や恋人と過ごす場所、あらゆる所が年末に勝負を仕掛ける。その中で、プロレスを選ばせなきゃならない。
今日の観客数は、いつもより減っているが、そのせいもある。ただし、トーナメント期間の「真ん中」というのも考慮しなければ。
試合の内容は最高だったが、客を増やすカードを、きちんと用意するべきだったね。

さて、第一試合、大石リナVS松田琉菜VS白浜樹里VS山吹響子。
4wayは初めてだが、こういった試合形式は、どうしても遊び的になる。選手が真剣にやってもね。客は、「シングルなら違った展開になったはず」と考えるだろう。
それでも決行したのは、新人選手に、客を相手にする事を理解してほしかったからだ。自分を見てもらうには、どう動くべきかをね。
試合そのものは、よかった。大石のアシストがあったみたいだけど、山吹が松田からフォールを奪ったのは自信となるだろう。

第二試合、トーナメントAブロックの準決勝、桐谷かすみVS犀川あやめ。
これは、桐谷が勝つとは思ってなかっただろうね。会社のみんなも。しかし、僕にとっては喜ばしい結果なんだ。これで、桐谷が、ようやく飛び出してくれた気分だからね。
犀川は決勝へ行くことを期待されていたし、本人も悔しいだろうが、安定した実力を持っているのは証明できている。
来年は、この二人が大きく飛躍するんじゃないかな?

第三試合、トーナメントBブロック準決勝。乙瀬深雪VS雨宮佑香のメインだ。
先週に続き、雨宮はハードな試合だったね。乙瀬は一皮むけたし、デビュー当時の怖さが戻ってきた。いや、より成長したといった方がいいかな。
試合は乙瀬が支配していたけど、雨宮はもう一つ、何かを持っているんだろうね。だからこそ、僕は彼女をエースに指名したんだけど。
これで、3位決定戦は、犀川と乙瀬、松田に教わっている二人の対戦だ。
決勝戦は、桐谷と雨宮。二人は初対戦じゃなかったかな? 初音御前の称号を、どちらが手に入れるか。楽しみだよ。

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2012年12月15日:降誕祭シリーズ最終戦

まずは、無事に終わってよかった。日本の友達は、僕たちの歌が楽しめるほどには成熟してない様だが、試合を見る目は、世界でもトップクラスだと思う。
とにかく、会場は久しぶりに満員だったし、スタッフも手抜かりは無かった。
来年へのテーマも、色々と見つかったし、みんなには、ありがとうとしか言えないよ。

さてと、第一試合、松田琉菜&大石リナVS白浜樹里&山吹響子。
松田と大石を組ませたのは、単なるその場の思いつきじゃないんだ。
組ませる機会をうかがってたんだけど、松田の性格からいって、こういう、お祭りみたいな時なら了解するだろうと思ってね。
ま、二人の抗争は、来年も目玉にしていくよ。
白浜は、やっぱり海外へ行きたいのかなあ。本人と話して、考えてみるよ。ただ、彼女が一時的でも抜けるのは、興行的に苦しいけどね。

第二試合、新人最強決定トーナメント3位決定戦。犀川あやめVS乙瀬深雪。
まるで、キックボクシングの試合になったけど、観客も二人には、それを期待してるんだろうし、問題は無いよ。
来年は、二人とも、松田と一緒になって、大暴れしてくれるだろう。
犀川は空手の全国大会に出ていたくらいだけど、乙瀬はアマチュアで一試合やっただけなんだ。
それでも、ここまで犀川を追い詰めるんだから、プロのキックボクサーでも、やっていけただろうね。

第三試合、いよいよ、トーナメントの決勝戦だ。桐谷かすみVS雨宮佑香。
桐谷には、おめでとう、としか言えないよ。観客が全てを分かっているだろうから、僕から説明する事もない。
とにかく、彼女も一つのゴールを迎えたんだ、ようやくね。
雨宮は、エースでありながら負けた事を、気にしている様だ。その感覚こそ、エースには必要だ。
来年も、御伽桟敷を引っ張ってくれる事を、期待してるよ。
え、肩が上がっていたかって? ふーむ、それは即答できないが……VTRを検証してみよう。
結果が、くつがえる事はないだろうけど。

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2012年9月22日:篠薄シリーズ開幕戦

回数を重ねる程、新しい人材を求めたくなるものだ。観客は常に刺激を求めている。
だけど、これまでいた人材を活かさなくては駄目だ。簡単に選手を切り捨てる大手団体も、結局は知名度のある選手を出戻りで使っているだろう。
ザビーネは皆を活かせる人材だと思うんだ。

第一試合、パーフェクト塩沢VS鎌倉亜佐美は、地元の高校生同士の試合だ。
御伽桟敷は地域との結びつきを強めていきたい。それは単に客を呼びたいってだけじゃなく、コミュニティを築く作業でもある。例えば、建物はただの箱じゃない。並び立つ事で社会を作り上げているんだ……って退屈な話かな?
試合は面白いものになったね。塩沢という子は、ずいぶんと余裕のある試合をする。
松田や大石の高校と同じ所なんだろ? 学生を全部、この団体に呼びたいね(笑)

第二試合、ザビーネ・クライバーVS桐谷かすみ。
実に落ち着いたレスリングを見せてくれたね、ザビーネは。桐谷も頑張ったが、対応するのは難しかった様だ。
御伽桟敷での役割を、彼女は既に理解している。
時に物語へ絡む事もあるだろう。だけど重要なのはザビーネのコーチ能力だ。
御伽桟敷は彼女によって変わるよ。

第三試合、山吹響子VS乙瀬深雪。
山吹は新コスチュームだ。同じタイプの水着が無くてね。
僕がイメージを変えさせたくて、あの色を選んだ。
試合は山吹の圧勝だった。乙瀬はグラウンド技術というより、プロレスに悩んでいる時期だからね。
実はザビーネに一番学んで欲しいのは乙瀬なんだ。コーチングを受けるかは、本人に任せるよ。

第四試合、メインは松田琉菜&犀川あやめVS雨宮佑香&白浜樹里。
この結果には驚いただろう。犀川が途中で離脱するアクシデントがあったけれど、あれは雨宮のエルボーが強くなっている証拠だ。シングルならKO勝ちだろう。
だから松田は文句を言ってたけれど、僕は実力で勝ったと思っている。
予想以上に雨宮と白浜が力をつけてきたんだ。
白浜も間違いなくエースの位置へ入り込んでるよ。松田と両者のシングルも観たいけど、僕は雨宮と白浜のシングルをまたメインへ持っていきたいね。

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2012年10月6日:篠薄シリーズ第二戦

シリーズ中に休みを入れたのは始めてだね。選手たちの体調を考慮すれば良いことだけど、忘れられてしまうのではという恐怖を常に僕らは持っている。
今日は客の反応が薄いカードだったと思うね。やはり物語の途中を見せられる印象があるんじゃないかな? 連載小説と違い、興行はその日だけで完結している物が必要だ。

第一試合は、ザビーネ・クライバーVS山吹響子だ。
実に見ごたえのあるレスリングだったけど、ザビーネには余裕を感じたね。
最後のスープレックスは、ドイツだとあれが出ただけで沸くらしいよ。
ザビーネは山吹をレッスンをしたいと申し出ている。
しばらくすれば彼女はドイツへ帰るが、吸収できる限り選手たちは努力をして欲しい。

第二試合、松田琉菜VS乙瀬深雪。
う〜ん、乙瀬は初心に帰って打撃で勝負といきたかったんだけど、松田がその方面でも一流だったって所だね。
乙瀬はもう、悩むのをやめる良い機会だ。彼女には新しいレスリングが必要なんだ。

第三試合はメイン、雨宮佑香&犀川あやめVS白浜樹里&桐谷かすみ。
僕だけではなく、雨宮と犀川のタッグは不安だったと思う。
考えるに、松田は一時的なショックを客へ与えるのが好きだ。
僕とは少し違う部分だね。もちろん、このカードを了承したのは僕だから、責任は僕にある。
だけど雨宮にも犀川にも意味をもたらさなかった試合だ。
白浜の勝利は純粋に称賛されるべきものだよ。彼女は松田戦でも力強さを見せて欲しいね。 白浜は既に雨宮と同じ位置、すなわちエースの座へいるよ。

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2012年10月13日:篠薄シリーズ第三戦

カードが因縁のあるものばかりになっている。常連客に有効な物語を提供している証拠でもあるけど、新しい客は入りづらい。
前も言ったが、その大会だけで完結できる話が常に必要だ。
第一試合は、大石リナVS桐谷かすみ。大石の復帰戦だ。
大石は新しい技も用意して、まさにプロフェッショナルな仕事といえる。
それから桐谷だけど、僕は彼女が新規客へ有効なキーパーソンと考えているよ。
今後のシリーズで活躍してくれる両者の試合だったと思う。

第二試合、雨宮佑香&山吹響子VS犀川あやめ&乙瀬深雪。
本当はメインでもいいカードなんだけど、乙瀬の精神状態が悪い方向へ出てしまった。
犀川はパフォーマンスでマイクを握ったのでは無いと思うよ。
何とかしたいと考えた結果、ああいう行動に出たのだろう。
いずれにしても、乙瀬には結論をだしてもらう。
大石やザビーネに学ぶのか、松田に学ぶのか、どちらかだ。

第三試合、メインは松田琉菜VS白浜樹里。
負けてしまったけれど、白浜の成長ぶりは納得してもらえたと思う。
KO負けは本人が一番残念だろうけどね。今は病院で診察を受けている。念のためだ。
松田のパイルドライバーは危険だし、ザビーネも控室で観ていて憤慨していたよ。
ああいう戦法を白浜では思いつかないだろう。そこがキャリアの違いというものだ。
だけど彼女は間違いなくトップクラスにいると証明した試合だった。
次は松田と誰がやるのか……会社としては雨宮を出す所だが。

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2012年10月20日:篠薄シリーズ第四戦

今日のメインは物語だと運命の分かれ道って所だ。ある程度は盛り上がるかもしれないけど、客の目は次回へ向いている。
メインをしっかり行うのはもちろんだけど、こういう時こそ他のカードを吟味しないと駄目なんだ。人数が少ないから思う様にいかないけどね。
最善のものを提供できたと思うが、正直やる前は不安だったけどね。

第一試合、白浜樹里VS山吹響子だ。
前回の敗北を引きずってなければいいと思ってたが、白浜はタフだね。
今日も新しい技を見せてくれた。
山吹のレスリングも面白くなっている。ザビーネに学んでいるからね、彼女は。
効果が出てきたんだろう。古典的ながら楽しい試合だった。

第二試合は犀川あやめVS桐谷かすみ。
桐谷がキーパーソンと言った意味が分かってくれたかな?
初めてくる客でも彼女の試合は楽しめたと思うよ。
犀川も新しい面を出してきた。本当の彼女は、こういう試合を望んでいるのかもね。
とにかく、こういう試合はいつでも必要なんだよ。

第三試合、メインは松田琉菜&乙瀬深雪VS大石リナ&雨宮佑香。
乙瀬の今後を決める試合だ。
さすがに松田のタッグは上手くて、大石も危なかったね。
犀川へフォールされた時の再現かと思ったほどだ。
あの握手が語っている通り、乙瀬は松田の下へ行く。これは決定事項。
もう一つの決定事項は、松田と雨宮のシングルを次回行うって事だ。
ここで雨宮も負けると、本当に松田の団体となってしまう。
ザビーネも協力しているみたいだし、雨宮には期待してるよ。

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2012年11月3日:篠薄シリーズ最終戦

最終戦は次へ繋げる大会だ。当たり前というかもしれないが、次も来たくなる物語を提供している団体は、どれくらいある? 噂を聞き付けた新参の客へ提供できるものは? 今日の大会には二つともある。雨宮と白浜、乙瀬も見せてくれたはずさ。

さて、特別試合、大石リナVSザビーネ・クライバーだが。
やはりザビーネは素晴らしい。若い選手が学ぶ事は、この試合にもたくさんあった。
最後の技は過去のVTRを観ても、出していなかった気がするよ。
御伽桟敷へのプレゼントって所かな?

第一試合はタッグマッチ。犀川あやめ&乙瀬深雪VS山吹響子&桐谷かすみ。
乙瀬がラフファイトを見せたので、驚いた人も多いかな。
彼女は荒々しいといっても、キックの技術で闘う事を是としていたから。
ブーイングも起こったけど、手数を増やしていけば変わるんじゃないか?
僕は乙瀬の決断を応援するとしよう。

第二試合、大石リナVS白浜樹里。大石は二試合目だよ。
白浜の成長ぶりには今回も驚かされたが、見るべき所は良い試合を誰とでも出来る事だ。
明日メインでやってもいいし、第一試合でやってもいい。そういう選手なんだ。
大石と肩を並べる日も近いだろうね。

さあ、第三試合。メインは松田琉菜VS雨宮佑香。
セコンドに付いたザビーネの作戦は的確だった。
時間切れ引き分けだが、実質は雨宮の勝ちだよ。
ただ、ザビーネの指示が無い試合だと、どうなるか分からない。
同じ作戦が通用するかどうかもね。
しかし松田の牙城が崩れ始めたのは確かだろう。これで雨宮もまた、主役の座に返り咲いたからね。

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2012年8月11日:夏木立シリーズ開幕戦

新しいシリーズの開幕戦は経営者としての結果が問われる場所だ。前シリーズの結果が観客数に表れているからね。
観客数は営業の努力もあって495人。数字としては満足だ。
しかし雨宮と大石のシングルがメインだから、あと少しが欲しかった所だね。
第一試合の桐谷かすみVS山吹響子。
前回の試合で山吹が上り調子になるかと思ったんだが、桐谷も意地を見せたといった所だ。 タッグでも桐谷がフォールを奪った事はあるし、山吹にしてみれば苦手なタイプなんだろう。
桐谷も努力が実ってきた所だね。山吹はもっと様々な事が出来る選手だと思う。
二人には今後も期待しているよ。

第二試合は白浜樹里&乙瀬深雪VS松田琉菜&犀川あやめ。
松田が犀川と組ませて欲しいと言ってきたんだ。
試合内容は見ての通り。乙瀬がつかまり、白浜の出番が少なかったのは気の毒だが、松田のコントロールがそれほど優れていた証拠だ。
ただ、ベテランの松田なのだから、もう少し試合を面白くする事も出来たと思う。
大石にフォールを取られた事で、バランスを崩したのかもしれない。
犀川のダイビングヘッドバッドは、新しい彼女を見せつけるには打ってつけの技だったね。あれは合格だ。

第三試合は雨宮佑香VS大石リナ。
メインとして成立した試合だと思う。
どちらも受けが得意な選手だけど、雨宮は飲み込まれてしまったかな? 僕はじっくり攻めてゆけば勝機はあったと思う。
ただ大石の奥深さが想像以上だったという事だろう。
雨宮は初めてフォールを奪われた事と、エースの責任を果たせなかった事で落ち込んでいる様だ。
気を取り直して、次の試合から頑張って欲しいと思う。敗北から立ち上がるのもエースの役目だからね。

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2012年8月18日:夏木立シリーズ第二戦

今日の観客数は476人。タッグマッチの行方に興味を持たれなかったのかもしれない。営業は頑張ってくれたけどね。
ただ、今日の観客は実際に会場で観た事を喜んでいると思うよ。意外な結果が出たからね。 どんな光景が待っているか分からないぞという緊張感。それこそ金を払う意味があるってもんだ。

第一試合の乙瀬深雪VS桐谷かすみは開幕シリーズのリベンジマッチ。あの時は一方的に桐谷がやられたからね。
今回も桐谷のリベンジはならなかったけど、どちらにも成長があった。
乙瀬は蹴り以外の道を探っていたけど、最後のスープレックスは素晴らしい。
あれこそ正しい成長の仕方だ。

第二試合、雨宮佑香VS山吹響子。
雨宮にとっては敗北よりも辛い結果になったかもしれない。
明らかに山吹の攻撃が上回っていた。僕はレフリーが途中で止めても良かったと思う。
エースが負ける事にためらいがあったのかな? だとしたら間違った判断だ。

第三試合、メインは大石リナ&白浜樹里VS松田琉菜&犀川あやめ。
この結果には驚いただろう? 僕も驚いた。
確かに卑怯な手口を松田は使った。しかし彼女はタッグ戦を誰よりも理解していたし、レフリーが見ていない事も知っていた。
犀川のダイビングヘッドバッドは強烈な印象だし、もし松田のパンチが無くても勝っていたんじゃないかな。それほど、犀川に勢いがあった。
松田は、まず犀川と大石のシングルを要望している。やろうじゃないか。
四戦目に松田と大石のシングルを用意していたが、結果次第では変更もあり得るね。

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2012年8月25日:夏木立シリーズ第三戦

今日は485人の観客で成功といえるだろう。当日券の人が多かったけどね。ようやく選手達の物語へ興味を持ってくれたという段階だ。
スタッフの運営も成長を遂げているね。
しかし毎回500人の客を維持できる団体だと思っているから、そこは詳しく分析したい。

第一試合、白浜樹里VS乙瀬深雪は一方的な白浜の勝利といえるんじゃないかな。
乙瀬は蹴りをためらっていたが、臨機応変に。前回から見せたスタイルの変化は称賛するけど、得意の動きを封じなくていいんだ。彼女は成長している最中だから。
白浜が感情をあらわにするのは大歓迎だよ。彼女は積極的に犀川、松田と闘いたいと言ってきた。
松田には以前、完敗しているからね。白浜が暴れる所を見たいよ。

第二試合は雨宮佑香&桐谷かすみVS松田琉菜&山吹響子
う〜ん、雨宮と桐谷のタッグが良かったけど、山吹の発言が気にかかるね。
松田はタッグの名手かもしれないけど、パートナーが言う事を聞くタイプじゃないと駄目なんだろう。
山吹は自己主張をしないタイプと思ってたけど、こういう頑固さは良いね。

第三試合、メインは犀川あやめVS大石リナだ。
内容は良かった。犀川の成長も感じられた。
大石のKO勝利で終わったけど、松田の主張も正しいね。
きちんとルールを決める必要もあるだろうけど、あまり縛り過ぎるとプロレスの面白さは減ってゆくから。
今回は僕からも大石のKO勝利を宣告しておこう。これが正式な結果だ。
その分、大石と松田のシングルでは、松田の要求をのむ。
無制限でオンリーギブアップマッチだ。
御伽桟敷はシングルが20分だからね。これは特別試合の位置付けになるよ。

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2012年9月1日:夏木立シリーズ第四戦

今日は久しぶりに観客数が500人。やはり松田と大石のシングルマッチが理由だろう。
対立する二人のカードを盛り上げていく手法は時代遅れではない。盛り上げる手法が時代によって変わるだけだ。
ツィッターで盛り上げようなんて動きも見えるけど、ネットを過信しすぎだよ。

さて、第一試合、雨宮佑香&桐谷かすみVS白浜樹里&乙瀬深雪。
桐谷が白浜からフォールを奪ったのは喜ばしい出来事だ。客席も沸いた。
一方では新人同士でも差が付いていたって事さ。白浜の方が上に見られていた。
しかし桐谷もこの試合で浮上してきた。こういう所を会社側は見逃すべきではない。

第二試合、犀川あやめVS山吹響子は、あっという間に終わってしまったね。
アクシデントには見えないし、前回の山吹のコメントが気に入らなかったのかな。
客に提供する試合としては残念なものになったけど、僕は山吹のリベンジを期待しているよ。
犀川はずいぶん自分の価値を上げてきたし、もう一度、雨宮とやらせてもいいね。

第三試合、メインの松田琉菜VS大石リナ。
60分1本勝負でオンリーギブアップの特別試合だ。
松田が語ってた通り、オンリーギブアップの提案は罠だったね。大石は素直に関節技の取り合いへ挑んでしまった。
残念ながら、大石の完敗だ。プロとしての未熟さもあった。
ただ、四つん這い状態でのキックは問題だ。
レフリーの寺山キャロリンは、松田の反則負けで止めようかと思ったという。
おそらく、会場を満杯にしてのメインイベント、客の期待を裏切ると判断したのだろうね。
そういうのは僕が考える事で、レフリーは選手の安全を第一に裁くべきだ。
松田と大石の抗争は、これで一区切り。
最終戦も残っているが、次のシリーズからは新しい展開を迎えるよ。

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2012年9月8日:夏木立シリーズ最終戦

夏のシリーズの、ようやく最終戦。観客にもスタッフに礼を言いたいね。
観客数は480人。大石と松田の抗争が一区切りした事も理由かな。
しかし次の物語は既に始まってるんだ。メインのカードに間違いは無かったよ。

第一試合はビッグ・ホルスタインVS山吹響子。
いやあ、大石の体調が戻らず困っていたんだけど、ビッグ・ホルスタインには助けられたね。
僕は彼女の試合をアメリカで観た事があるよ。アジア人の選手とやっていた。
他団体のトーナメントで優勝しただけあって、山吹には大変な試練だっただろう。
とにかく、あのパワーが全てだ。短い時間だけど、客を楽しませる技術を持っていた。ホルスタインから学ぶ事は多いだろう。

第二試合、松田琉菜VS桐谷かすみは、地力の差が出てしまった。
技術面で松田には敵わないだろう。
松田は大石の指導を批判していた様だけど、実は自分の技術を伝えたいらしいんだ。
桐谷が松田に学ぶかは分からないけどね。それは彼女が選択する事。

第三試合、雨宮佑香VS乙瀬深雪。メインにしてもいいカードだが、今シリーズだけ見ると乙瀬の調子が上がっていない。
試合の内容も如実にそれが表れてしまった。
だけど乙瀬は色々と考えている。僕はそれで良いと思っている。
雨宮はむしろ松田の方を向いていたみたいだ。僕は目の前の相手に全力を傾けて欲しいと思うけど、心理的に彼女も揺れているからね。
二人とも次期シリーズに期待だよ。

第四試合、メイン。犀川あやめVS白浜樹里
力と技のぶつかり合いだね。僕はこういう試合が大好きだ。
白浜は自分のスタイルにこだわりを持っている。今日はそれが良い結果となった。
犀川は惜しい負けを喫したね。それでも今シリーズの躍進は素晴らしい。
雨宮と犀川のトップ争いに白浜が自力で食らいついて来たね。
次期シリーズは白浜も主役の一翼を担うだろう。

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2012年6月30日:旗揚げ戦 ―新月シリーズ―

新しい団体へのお祝いも含んでいるだろうけど、会場を満員に出来たのは良かった。僕にとっても新しいチャレンジだからね。
さて、肝心の試合だけど……
第一試合の白浜樹里VS山吹響子は、僕が思った通りの良い試合だった。
新鮮さがあって、肉体をぶつけ合う凄さがあって。
白浜は終始冷静だった。僕は次の大会で彼女をメインに起用するよ。
山吹も素晴らしかった。彼女の技術が活かされるのはこれから。一度で全ては決めないよ。
とにかく、オープニングとして最高の試合だったって事さ。

第二試合の乙瀬深雪VS桐谷かすみは、激しい試合になった。
会場の反応は良かったし、二人の高い身体能力を見せられたと思う。
しかし、最後のスリーパーホールドは反則の様に見えた。
レフリーのキャロリンが上手くさばけなかったかな。
話しあったけど、試合結果はあのままでいい。でも結果については熟慮しないとね。

第三試合、メインの雨宮佑香&大石リナVS犀川あやめ&松田琉菜は、予想通りにベストな試合だ。フリーの大石と松田は起用して正解だった。
雨宮は気性の激しさが観客を驚かせたんじゃないかな? 外見から想像つかないからね。
犀川は空手の上手さが光ったね。大石を追い詰めたんだが……あれは徹底的に攻撃を受ける大石のスタイルなんだろうね。
ただ松田の上手さが一番光っていたと思う。いずれ大石と松田のシングルもやるつもりだ。 まあ、メインの役割を果たしてくれた試合。合格点だね。
約束通り、雨宮をエースとして売り出していくよ!

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2012年7月7日:新月シリーズ第二戦

興行の二回目は重要だ。旗揚げの流れから来てくれる人、慌ただしさを避けて二回目に来る人……つまり何となく客が集まる場合がある。
そこで勘違いすると、次からは絶対に来てくれないからね。
今日は480人のお客さんが来てくれて、満員には違いないけど、前回と20人の差は何なのか。ここも考えるべき部分だ。

第一試合、桐谷かすみ&大石リナVS山吹響子&松田琉菜だが、桐谷の良い面が出たね。
あれが彼女に合うスタイルだと思う。
山吹も基本は備わっているから、いずれ爆発するよ。今日は松田に支えられたね。
大石がヒートしたのは、前回の松田の発言へ返答という所かな? 二人がシングルで戦うとしたら、最高の舞台を用意しなくちゃね。

第二試合の犀川あやめVS乙瀬深雪は、意外な結果とも言えるかな。
犀川は学生時代の競技会で優秀な成績を収めているからね。リング上での試合は別物という事だろう。
ただ、どちらもエースになれる魅力を感じたよ。一方を落とす真似はしない。二人には新たな物語を用意するべきなんだ。

第三試合、メインは雨宮佑香VS白浜樹里。
これは良い試合だった。新人同士のシングルマッチをメインに持ってくるのは、不安もあったんだけど上手くいったね。雨宮は期待通りだけど、白浜も素晴らしかった。
ただ、クラシックな試合になったから、この団体へ新しい物を期待している人へはどう映ったんだろう。
勘違いしないで欲しいんだけど、古いか新しいか、そういう退屈な議論は望んでいない。
僕らが何を提供できるかなんだ。
あくまでも、この試合は御伽桟敷が提供できる最善の一面なんだよ。

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2012年7月14日:新月シリーズ第三戦

興行をする側からいえば、三回目は気が緩みやすい。慣れてきたと錯覚をする。 今日はスタッフがオープニングの準備に手間取ったし、僕も少し慌ててしまった。これは観客の熱意を奪う行為だ。
若い選手への掛け声も目立ったから、興行そのものは成長を遂げているね。490人という数字は大石と松田、各シングル戦への期待だと思う。

第一試合、松田琉菜VS白浜樹里だが……確かに反則のパンチを喰らった白浜は納得できないだろう。
ただ、松田のパンチはプロレス用に改良している風に見えた。全体的に松田が上手いのは確かだよ。
白浜の気の強さが感じ取れたから、結果として松田のパンチは正解かな。でも顔へのパンチは厳格に裁く様に、レフリーへ告げておこう。

第二試合、雨宮佑香&桐谷かすみVS犀川あやめ&山吹響子。
犀川の実力がようやく発揮された試合だ。
僕がエース候補に選んだのも分かってもらえたと思う。
それに山吹もいい仕事をした。直接フォールを奪ってはいないが、彼女も初勝利だ。
自身を持てば、山吹も怖い存在になるだろう。雨宮は要注意だ。

第三試合、メインは大石リナVS乙瀬深雪。
大石の受けの強さには驚かされる。僕が断言しよう、昨年の他団体におけるトーナメントで前チャンピオンを破ったのは偶然ではないと。
乙瀬の素晴らしい蹴りを何度も喰らった上での勝利だ。文句は無いよ。
彼女は松田と戦いたがっているようだ。一方で雨宮も大石と戦いたがっている。この関係をどうやって盛り上げるべきだろう? とにかく最高の道筋を生みださなければならないね。

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2012年7月21日:新月シリーズ幕間

地域のフェスティバルという事で、息抜きの意味もあったけど、こういう宣伝のチャンスでこそ真面目にやらないとね。
他のプロレス団体では、おふざけの試合を見せる事が多い。でもそれは、団体の熱心なファンがいるという前提じゃなければ、やっちゃいけない。その程度のものだって認識を持たれてしまう。

第一試合、松田琉菜VS寺山キャロリンは、フェスティバルへのプレゼントだ。
彼女はこの地域でプロレスサークルのチャンピオンだったらしいから。
ただし僕は、キャロリンへしっかり体を作る様に頼んだ。
一部の人を懐かしがらせるだけじゃ駄目と思ったんだ。彼女はよくやってくれたよ。

トークショウだが、冗談混じりに楽しく話したつもりだ。
しかし僕の地域とプロレス団体の関係をも含んだ、真面目な側面もあった。
地域密着といえば興行を特定の土地でやったり、選手が地域のイベントに出たり……それくらいだろう? だけど僕は違う考えを持っている。
そういえば、ジェシーを人前で話させるのは初めてだね。どうだった?

第二試合、メインは雨宮佑香&白浜樹里VS犀川あやめ&乙瀬深雪だ。
桐谷と山吹が出ていないけど、これは興行に使える時間の問題と、あくまでも次へ繋がるカードだからだ。四人が優れているのは否定しない。けれど次回は桐谷と山吹がメインを取るかもしれないよ(笑
犀川と乙瀬はとにかく打撃が優れているから、雨宮も危ないと思っていた。
だけど白浜が予想外に活躍したね。こういう所がタッグマッチの面白い所なんだ。
ただ今回も犀川は調子が良かった。
次回のシリーズ最終戦は、雨宮と犀川のシングルで決まりだ!

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2012年7月28日:新月シリーズ最終戦

開幕シリーズも、いよいよ今日で終わりだ。次のシリーズへ繋げる話題を作る事も大切だが、客が次回もこの団体へ注目し続けたいと思わせる空間作りも重要なんだ。
単に、「次回も観てくれよ!」だけじゃ、何を見たらいいのか分からないよ。そこまで客は暇じゃないんだ。さて、試合だけど……

第一試合、乙瀬深雪VS山吹響子。
山吹が今まで目立たなかったから、彼女の勝利に会場は驚いたようだ。
けれど僕は山吹の強さを知っていたしね。
この試合で分かったと思うけど、御伽桟敷のレスリングは知恵比べでもある。作戦次第で、どちらが勝つか分からない。これこそゲームを観る醍醐味だ。

第二試合は、大石リナ&白浜樹里VS松田琉菜&桐谷かすみ。
桐谷は運が悪かったかな。松田も自分がフォールを取られるとは思わなかっただろう。
大石も称賛したいが、僕は白浜の活躍も評価したい。意外と、彼女がトップ選手に躍り出るの日は近い気もする。
次期シリーズでは大石と松田のシングルを実現させたいが、松田が乗り気ではない。
けれど、今日の結果で何かが変わったかもしれないね。

第三試合、シリーズの最終カードは雨宮佑香VS犀川あやめ。
正直な話、二人の試合を最後に持ってくるのは反対意見もあった。犀川はようやく調子を上げてきた所で、もう少し延ばすべきじゃないかとね。
でも雨宮は犀川のキックへ対処できない所がある。まさにそこが、駆け引きだ。どちらへ転ぶか分からない。でも試合を重ねたら、二人は違う戦法を考えるだろう。そういう意味では、今しか見られない試合なんだよ。
それこそ、僕が一番見せたかったものさ。
予想通り、雨宮はキックで追い詰められた。得意技のスタナーも警戒されていた。
だけど彼女は頭を捻って、スタナーを決めてみせたんだ。素晴らしい!
犀川はエースの座を諦めると言ってたけど、僕は次期シリーズで新しい物語を用意する。
犀川も、そして誰もがトップへゆける道筋だ。

今日は入場者数が490人。変化なしだ。
固定客の限界ラインが、今のところ490人という所だろう。
このラインは恐らく下降する。だからこそ、幅広い客層を得る努力は続けないといけない。
とにかく、今日は皆に感謝だ。ありがとう、選手、スタッフ、そして日本の友達!

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